サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「ar」メイク企画がもたらす高揚感 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「ar」12月号 「どメス」「グジョつき」「あふれ出てる~」! 「ar」メイク企画がもたらす高揚感の正体 2018/12/01 16:00 女性誌レビューar 「ar」2018年12月号(主婦と生活社) 「ar」(主婦と生活社)12月号は、「漏れフェロモン、盛る色気を仕込むよ」と題した「SEXY特集号」。「盛る」は、「もる」と読むのか「さかる」と読むのか。フリガナがないので不明ですが、どちらにせよ平成最後の12月号にふさわしい「ar」らしさ漏れ漏れのタイトルとなっています。表紙にも「秘めたるSEXYでHOTな冬!」という文字がデカデカと。レジに持っていくのは恥ずかしいですが、期待は高まります。早速、中身を見ていきましょう! <トピックス> ◎隅から隅までご覧ください! 生エリカのす(ハート)べ(ハート)て ◎エモピン、一択!!! ピンク様、最強説(ハート) ◎甘酸っぱいキミ。 森絵梨佳に魅力を感じない者、人にあらず 巻頭の特集は、「生エリカのす(ハート)べ(ハート)て」。同誌のメイクページに欠かせないモデル・森絵梨佳にスポットを当てた企画です。そこには森への盲目的な愛があふれていました。 前提として、彼女には「少女のようなみずみずしさとシックな色気を併せ持ち、見る人すべてを魅了しまくる底なしの魅力」があるそうです。「見る人すべてを魅了しまくる底なしの魅力」――。森に魅力を感じない者、人にあらず! と言われているような圧倒的賛辞。「ここまで言うと逆に嘘っぽく聞こえちゃうかな?」というような迷いが一切感じられません。新興宗教の広報誌かのようです。 次のページにも、ar関係者からの賞賛の声が続きます。 「美しすぎる希少動物」(編集長)、「昔のスタアのように一枚の写真で夢を抱かせることができる、稀有な存在」(ライター)、「追いかけても追いかけても、絶対追いつかない人」(編集部員)、「都会のカメレオン」(ヘアメイク)、「名字は森ちゃんだけど、もはやアマゾンのジャングル」(カメラマン)……。この言語センスよ! さすが「ar」関係者様方!! と惚れ惚れします。 さらに「みーんな憧れるベイビー絵梨佳をじーっとながめるページ」「もぎたて絵梨佳に見とれまくるページ」「完熟絵梨佳のしなやかポージングにうっとりの巻」「The森絵梨佳の肌」「The森絵梨佳のBODY SEXY SEXY BODY」と、教祖・森絵梨佳様をあがめるページが続きます。一問一答によれば、森様の好きであられる天気は「曇りのち晴れ」、時間は「午後二時」、寝る体勢は「うつぶせからの仰向け」、口癖は「そっかー」だそうです。ここまで読んでも「そっかー」としか思えない自分は、人間ではないのかもしれません。 次のページ 「どメスなグジョつき(清潔感必須)」が難しすぎる 123次のページ Amazon ar 2018年 12月号 関連記事 武井咲、「ar」で子育て論語る! 育児中の女性をモヤらせる「エモい発言」が与える影響「ar」は“自分萌え”を捨てるのか? 「彼が喜ぶニヤケ服」「清楚メイク」推しへの違和感「80年代のミポリン」の唇を猛プッシュ!! 読者を置いてけぼりにする「ar」流モテメイクの奇跡「ar」夏のSEXY特集が、「中身のない自己啓発書」にしか見えないワケ「LARME」元編集長が「bis」復刊! キラキラ女子雑誌が「性と死」の匂いがするバイブルに大転換