サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「CLASSY.」オススメ“40歳婚”の正体 カルチャー [女性誌速攻レビュー]CLASSY.8月号 「CLASSY.」がオススメする“40歳婚”、その身も蓋もない“幸せ”の正体 2017/07/27 19:15 女性誌レビューCLASSY. 「CLASSY.」2017年8月号(光文社) 今号の「CLASSY.」(光文社)、特集は「骨格診断で夏のオシャレが劇的に変わる!」です。骨格診断とは「CLASSY.」が長く唱えている、生まれ持った骨の大きさや筋肉や脂肪の付き方で体形を判断するもの。「雑誌やネットにあふれるスタイルアップテクニック、自分にはどうもしっくりこないなと思ったことはありませんか? たぶんそれは骨格タイプが合っていなかったから」とはリードの弁。ファッション的に狭間の季節ならではの、ひねり企画です。ただ毎回思うのは、それぞれのタイプの特徴を読んでも、どれが自分に当てはまるのかわからない……。ただの肉付きがいいタイプがない……。 <トピックス> ◎特集 骨格診断で夏のオシャレが劇的に変わる! ◎Sサイズ名品で7月の着回しDiary ◎本当の幸せは40歳婚にある!? ■高いところにある資料は脚立で取れ スタイルアップ特集の宿命ですが、元々スタイルがいいモデルさんが何を着ても「はぁぁ似合いますな」としかならず、かといって読者が出てくると急に現実に引き戻されてしまいます。ですので、この特集の正しい楽しみ方は、無理やりでも自分の骨格タイプを確定し、「あぁ私が何着ても似合わなかったのは、骨格タイプに合ってないものを着ていたからなのね……」とひとり自分を慰め、まだ見ぬ未来に希望を確保しておく……これではないでしょうか。 さて、今回拝見したいのは、久しぶりの着回し企画「Sサイズ名品で7月の着回しDiary」です。出た。出ました。「CLASSY.」のSサイズもてあそび企画。今月の主人公は「編集者に憧れて出版社に就職。この6月にファッション誌からスポーツ誌へ移動になり、プロバスケットボールのBリーグ担当に。ミーハーな性格で、話題のスポットやオシャレなものに目がない」29歳女性。Bリーグ注目選手の取材に出かけたら、そこにいたのは大学時代の同期SHOTA選手だった……と、もうここまで読んだだけで結末が見えてしまう。Sサイズ女子とバスケ選手のラブストーリーとは、「CLASSY.」名物“ベタの上塗り”ですね。 このタイプは、おそらくねぇ、「SHOTA選手の取材をしてから、合コンに行ってもなんか気乗りしなくてぇ……」とか言い出すんですよ。そしたらやっぱり、「定時で打刻して合コンへ。それなりにイケメン揃いなのに何だかテンションが上がらない……」と7日目にして言っていました。ほかにも、「おおよそ取材でもないのにスポーツドリンクの差し入れをする」とか、「遅くまで体育館の灯りがついてるから行ってみたらまだ練習していた」とか、「高い場所にある資料を取ろうと思ってもSサイズだから届かない」といった展開なんでしょ? と思ったら、もちろんそれら全部やってましたよ! その後も、着回し企画定番の流れは続きます。“キレイな女の人と歩いているのを目撃”→“モヤモヤして仕事にも身が入らない”→“買い物で(orカラオケで)ストレス発散”→“もうあきらめよう”→“でもやっぱり……”という展開でだいたい5日分くらいを費やして、最終日に向こうから「付き合ってください」のオチ。主人公の「あの女性はショータのお姉さんだったことが判明。1人でやきもきしちゃって馬鹿みたいだったけど、嬉しいからもうなんでもいい!」という独白とともに、アイテム紹介でバーーーーーっと怒涛の帳尻合わせをしています。結局なんでもいいんかい! 着回し企画につっこむほど野暮なことはないと、このレビューでも散々申し上げておりますが、そろそろもっとこう、予測不能な一発がほしいなというのも正直なところです。アイテムが一切頭に入らない、キョーレツなやつこそ「CLASSY.」の着回し企画の神髄だと思っているのですが……。 次のページ 焦るなと言われてもデッドラインは近い 12次のページ Amazon CLASSY.(クラッシィ) 2017年 08 月号 [雑誌] 関連記事 非日常感を味わえる? 「CLASSY.」が30代女性にススメる“叱られ”の意味「CLASSY.」の「パリっぽい」特集第二弾、前回に増して雰囲気とアイテムだけのスカスカな中身に防寒するな・パステル色を着ろ・他人に気を使え! 「CLASSY.」の花見コーデ企画が怖すぎ検証しようがない「脳」を切り口に、30代女を絶望に落とす「CLASSY.」の恋愛企画こなれを捨てた「CLASSY.」が、「男が似合うと思うものが似合うもの」と言い放つ!