サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「CLASSY.」が“叱られ”のススメ カルチャー [女性誌速攻レビュー]「CLASSY.」7月号 非日常感を味わえる? 「CLASSY.」が30代女性にススメる“叱られ”の意味 2017/06/21 19:30 「CLASSY.」2017年7月号(光文社) 7月号の「CLASSY.」(光文社)は、「この夏、デニムを買えるといいことが起きる!」です。「CLASSY.」では定番のデニム特集、リードでも「まさかとは思いますが、『お気に入りの一本をもう3年はいてる』『最後にデニムを買ったのは、いつだったか思い出せない…』なんて人はいないですよね? もしいるなら、今すぐ買い替えに走って!」と煽ります。「デートが楽しくなる!」「キレイめがこなれる!」「トレンド上手になる!」などの「いいことポイント」の中でひときわめを引くのが「“いいね!”が増える!」。いわゆる「インスタ映えする」というやつです。「CLASSY.」にもやって来ているのか、“モテ”より“映え”の時代が……。 <トピックス> ◎特集 この夏、デニムを買えるといいことが起きる! ◎30代女子はもっと叱られたい! ◎結婚前提に元カレと復縁ってアリですか? ■愛おしそうな表情の田口に注目 というわけで、心配しながら今月号を読み進めましたが、こんな企画を見つけたので、それはまったくの杞憂だったようです。「デニムでデート 妄想劇場」。こちらキャッチには「大ヒット作品の名場面を完全再現」とあります。「デニムを嫌いな男はいません!」「デニムのヘルシーな雰囲気が好き」などとのたまう「CLASSY.」名物、そこそこ稼いでそうな男性陣たちによるアンケート。そこから「『こんなデニム女子とデートしたい!』モテ確実の3大人気コーデ」を抽出し、究極のデニムモテコーデで、「大ヒット作品の名場面を完全再現」したデートを展開するという、なかなかに奇怪な……いや手の込んだ企画です。しかもデート相手は元KAT‐TUNの田口淳之介ですよ。キャスティング意図からして、ますます迷宮に入り込みそう。 「揺れるスカートに適度な肌見せがいい女っぽい!」デニムスカートコーデ、「パッと見ですぐわかるトレンド感がおしゃれっぽい!」ワイドボトムにGジャンコーデ、「ベーシック×清潔感のあるカラーがさわやか」というブルー×ブルーコーデ、と男子に人気の3大コーデが男子のおすすめポイントとともに紹介されていますが、正直次ページから展開される謎の茶番劇の前では、まったくの無意味、無意味なのです。 シチュエーションその1「さわやか!コーデで“逃げ恥”ピクニックコーデ」。「大好きな彼を思い切ってデートに誘ってみたけど…」と、デート序盤は2人の距離がちょっと微妙。しかし……「お弁当作ってきたの」「ちょっとー手加減してよ(※2人でフリスビーしながら)」「こんなにはしゃいだの久しぶりかも」「……(※愛おしそうな表情の田口)」「……(※突然手をつなぐ田口)」「僕とお付き合いしてください」。なんと見開き2ページで通常の着回し企画30日分を再現してしまいました。恐ろしいなこの手法。人気ドラマや映画にあやかれば、2ページで「付き合ってください」にたどり着けるわけですからね。まさにローコスト、ハイリターン。ただ1つ、男性に人気のデニムモテコーデは一切頭に残りません。なんとも毒饅頭感漂う企画でした。 次のページ ゲイに叱ってもらいたいとか、今2017年ですよ…… 12次のページ Amazon CLASSY.(クラッシィ) 2017年 07 月号 [雑誌] 関連記事 「CLASSY.」の「パリっぽい」特集第二弾、前回に増して雰囲気とアイテムだけのスカスカな中身に防寒するな・パステル色を着ろ・他人に気を使え! 「CLASSY.」の花見コーデ企画が怖すぎ検証しようがない「脳」を切り口に、30代女を絶望に落とす「CLASSY.」の恋愛企画「婦人公論」の熟年婚活必勝法が、「CLASSY.」のトンデモ婚活と同じだった絶望感よ……こなれを捨てた「CLASSY.」が、「男が似合うと思うものが似合うもの」と言い放つ!