サイゾーウーマンコラム知られざる女子刑務所ライフ元女囚が振り返る「2023年の刑務所ニュース」! 杉良太郎が刑務作業製品にダメ出しで今後は? コラム 知られざる女子刑務所ライフ185 元女囚が振り返る「2023年の刑務所ニュース」! 杉良太郎が刑務作業製品にダメ出しで今後は? 2023/12/24 17:00 中野瑠美改め瑠壬(作家) 知られざる女子刑務所ライフ 刑務作業製品のひとつ、富山刑務所製の神輿(C)サイゾーウーマン 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。 田中聖「ムショ行き」はお正月明けに 瑠壬は絶賛クリスマス営業中ですが、皆さんはいかがですか? 12月15日に元KAT-TUNの田中聖さんの上告が棄却されましたね。有罪やから別の事件の執行猶予が取り消されるんで、2つの事件で合計2年8カ月の懲役刑になるそうです。 田中さんは覚醒剤のほか恐喝とかで合計6回もパクられてる(逮捕されてる)そうで、「そんなんなるんかー」と改めて驚きましたね。でもムショはリアルヤクザがいるようなところでなしに、民間の警備会社とかが入ってるPFI刑務所やと思います。決まるまでちょっと時間かかるから、お正月はおうちで過ごせますね。よかったです。 ちなみにKAT-TUNは6人のメンバー(田中さんほか亀梨和也、赤西仁、田口淳之介、上田竜也、中丸雄一の各氏)のうち3人もやめてるんですね。 大麻取締法違反でパクられた田口さんは、最近は音楽活動のほかプロ雀士、そしてビストロのプロデュースもされてるそうで、それはそれですごいですね。 赤西さんは逮捕はされてないですが、事務所を辞めてますよね。でもその後、俳優の山田孝之さんや同じ「辞めジャニ」の錦戸亮さんとユニットを作ったり、テレビのバラエティ番組とか出てますし、これからも楽しみです。 杉サマのダメ出しで刑務作業製品は変わる? 秋から12月にかけて、あちこちの刑務所で矯正展が開催されてました。刑務作業製品の展示即売会が人気です。 刑務作業製品は、ムショによって力を入れてるとこと入れてないとこの差が結構あって、瑠壬の「母校」は微妙でしたが、函館少年刑務所の和風の前掛けやトートバッグとか、売り切れ続出で懲役(受刑者)が残業して量産体制の横浜刑務所のパスタとか大人気ですよね。 ただ、しょぼいムショはしょぼいし、「そもそも出所してから役に立つ仕事かいな?」と考えるとアレでしたが、誰も指摘しないまま今まできてた感じです。 でも、ついにあの「杉サマ」こと杉良太郎さんがダメ出しをされました。これはもう杉サマにしか言えないですよ。 ニュースによると、「矯正展覧には今、欲しい物が置いていない。昔は200万から300万くらいは買ったのに、今は買う物がない。安くて良い物を出さないとダメ」とおっしゃったそうです。300万円……ナニを買われたんですかね。靴も一足1万円もしないですよ。タンスとかですかね。 で、「受刑者が刑務所から出た時に役立つように、時代の先を見て手に職を付けることなどが必要。今は人手不足が問題になっているから即戦力になる」と、刑務所の民営化も提案されたそうです。ええですね民営化。前にも書いてますが、肌着とか文房具とか「ムショで使う日用品」は最寄りの差し入れ屋でしか買えないのですが、高いばっかりでホンマだめです。ティッシュなんかシャバの4〜5倍とかしますからね。 受刑者が何人も死んでいる名古屋刑務所 刑務所の民営化がもっと進めば、刑務官の暴行事件はなくなるかちゅうと、それはないかなと思います。暴力ふるう人は民間とか関係ないですし。 去年3月にメイケイ(名古屋刑務所)で「心筋梗塞と多臓器不全」で亡くなった懲役のおじいさんの御遺族が「ムショで適切な医療を受けられなかったこと」を理由に国賠(国家賠償請求訴訟)を起こしてますが、訴えられたメイケイが所内の監視カメラ映像を「誤って消去」してたと今年の6月に出てましたね。 誤って消去するなんて、そんなことありますかねえ。しかもその後の報道ないんで、めっちゃ気になってます。 まあ、もともとメイケイは何人もムショで死んでます。有名なのは「革手錠」で締め付けられた懲役や、消防用ホースで放水された懲役が亡くなった事件ですが、ほかにもいっぱいありますから、追及してほしいです。 今年もムショはいろいろありましたね。来年もゆるくウォッチしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。よいお年をお迎えください。 刑務所のティッシュペーパー価格はシャバの5倍! 元女囚が教える「差し入れ屋」事情 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライ...サイゾーウーマン2019.04.21 名古屋刑務所、獄死者の“不可解”な遺体――元女囚が語る「刑務所の怖い話」 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女...サイゾーウーマン2023.02.19 中野瑠美改め瑠壬(作家) 1972年大阪・堺市生まれ。覚せい剤取締法違反で4回逮捕され、合計12年の懲役を経験。出所後は、刑事収容施設への差し入れ代行業や収容者と家族の相談窓口などを行う。現在は堺市内で「Night Space祭」を経営。著書『女子刑務所ライフ』(イースト・プレス)がある。 記事一覧 Instagram:@rumichibi1209 瑠壬公式YouTube 最終更新:2023/12/24 17:00 楽天 女子刑務所ライフ! 関連記事 少年刑務所で「交換日記」、障害者専門施設も――刑務所が進化しているワケブレイキングダウン・外枦保尋斗選手、薬物依存の母への思いがめっちゃ刺さる! 覚醒剤の元女囚が涙した一言年末年始は刑務所が「老人ホーム化」? ホームレスになるよりムショで……ありがちな手口とは人殺しでも「いまだに友達だと思っている」――元犯罪者を支える「保護司」になった人の言葉獄中でネイリストの技能検定、ラジオ番組も! 今どきの“ムショ”事情 次の記事 子どもが壊したおもちゃの弁償は? >