サイゾーウーマンコラム知られざる女子刑務所ライフ刑務所のティッシュはシャバの5倍! コラム 知られざる女子刑務所ライフ63 刑務所のティッシュペーパー価格はシャバの5倍! 元女囚が教える「差し入れ屋」事情 2019/04/21 16:00 中野瑠美 知られざる女子刑務所ライフ 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。 ■ティッシュ800枚が市価の約4.5倍! 少し前ですが、「大阪刑務所で販売されている日用品の値段が高すぎる」として、大阪弁護士会が刑務所に3月29日付で改善を勧告したというニュースがありました。ワタクシ的には「今さら感」しかないわけですが、ええことですね。もっともっと問題にして、改善してほしいです。 朝日新聞によると、2011年以降は全国の刑務所や拘置所などで販売委託先(差し入れ屋)が「大手商社系の民間業者」に変更されて、物品や価格が統一されているそうです。ぜんぜん「民間のよさ」が出ていないどころか、値上がりしているというからビックリです。民主党政権時代ですね……。ちなみに民間業者に変わる前は「刑務官OBらの団体」に委託されていました。天下りがやってた時よりも値上がりするなんて、意味わかりませんが。 「勧告」では、2016年の時点でティッシュ1袋(800枚)が594円(市価の約4.5倍!)で、ほかにも11年と16年の最低価格を比べると、「男性用半袖シャツ」は300円から794円に、「男性用ブリーフ」は306円から702円に値上がりしていて、周辺の市価よりも高額としています。 そもそも刑務作業でもらえる「報奨金」の月額平均が約4,300円ですから、「報奨金に見合わない」として、「価格の見直しを業者と協議するよう刑務所に求めた」そうです。1週間に40時間も働いているのに、1カ月で4,300円ちゅうのもアレですけど。 この勧告に対して、もちろん法務省は「スーパーマーケットなどとの単純な比較は難しい」と言い切り、「業者と協議のうえ、適正な価格を決めている。受刑者の環境や施設に合わせた」と説明しているそうです。委託先の「民間会社」は共同通信の取材に「コメントしない」と回答していました。 次のページ カニ缶は1万円クラス 12次のページ 楽天 Yahoo セブンネット 女子刑務所ライフ! 関連記事 元女囚が考える「致死量100倍の覚醒剤」――あれはシャブをよく知らない人の使い方ピエール瀧さん、逮捕はクスリをやめるきっかけ! 元女囚が語る、コカインと覚せい剤の違い元女囚が教える覚醒剤の基礎知識――14歳からシャブ使用、大山倍達孫は脳が縮んでるかも?元女囚が考える有名人家族の薬物使用――戸川昌子さん長男は覚醒剤使用で懲役の前科も刑務所でインフルエンザが大流行したワケ――元女囚が考えるムショの環境