コラム
【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

眞子さま、メトロポリタン美術館に就職か? かつてはタバコ屋で働いた皇女も……知られざるプリンセスの仕事と所得

2022/10/15 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

――堅実でいらっしゃいますね~(笑)。頼もしいけど、自分だけの世界をもっておられる男性なので、そこに厚子さんが妻として入るのにはご苦労があったのでは?

堀江 池田さんは気遣いのできる、非常に愛情深い方だったようです。どんな証言よりもお金の使い方で、その人の価値観は見えてくると私は思うのです。池田さんたちは、牧場の敷地内に暮らしていたのですが、「裏の家の物干し」から、しかも見下ろすようにして厚子さんの生活風景が覗けてしまうことを避けるため、「ブードアール」を新築なさったそうです。

――ブードアール?

堀江 これはフランス語でいう“boudoir(ブドワール)”でしょう。ヴィヴィアン・ウェストウッドの香水の名前でも有名だけれど、貴婦人の寝室すぐそばのプライベート空間のことです。こういう言葉がサラッと出てくるあたり、池田さんは学習院出の貴公子だなぁと感じてしまいました。

 しかも、池田さんは昭和天皇が見込んだ男性なのですよ。実は宮内庁が選定した候補者は池田さんだけでなく、入江侍従長(当時)の51年1月の日記によると、徳川家の一族や、鍋島家の男性たちが候補になっていた中で、池田さんに決まったというのです。

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