サイゾーウーマン芸能テレビドラマレビュー偏差値70の難関校に合格したが…… 芸能 『二月の勝者』レビュー 偏差値70の難関中高一貫校に合格! しかし、子どもの選んだ進路は……『二月の勝者』最終話 2021/12/25 18:30 桜田モモ (ライター) ドラマレビュー 写真ACより 中学受験をリアルに描く連続ドラマ『二月の勝者-絶対合格の教室-』(日本テレビ系、土曜午後10時~)。舞台は、スーパー塾講師・黒木蔵人(柳楽優弥)が校長を務める中堅中学受験塾「桜花ゼミナール吉祥寺校」。12月11日放送の第9話では、生徒たちの志望校決定の様子が描かれた。 あらすじ 12月18日放送の最終回では、ついに生徒たちが受験本番、そして合格発表を迎えた。 ほとんどの小学6年生にとっては、「受験」自体が初めての経験だ。生徒たちはまず、「前受け」とも呼ばれる1月入試で受験に慣れてから、本命である2月入試に挑む。桜花の講師たちは朝から受験会場に駆け付け、生徒たちにエールを送る。 第1話で、生徒たち全員を「第1志望校に合格させる」と宣言し、「合格のために最も必要なものは父親の経済力、母親の狂気」であり、生徒の親は「ATM」で、塾は「子どもの将来を売る場所」だと言い切っていた黒木。 そんな黒木も、2月入試開始前日の1月31日夜には、誰もいない桜花の教室でガタガタと手足を震わせていた。「毎年この日は心が打ちひしがれ、震えが止まらなく」なるのだという。「自分が子どもたちにやってきたことが、言ってきたことが、本当に正しかったんだろうか」と。 1月入試、そして2月入試で、桜花の生徒たちは次々と合格を決め、桜花吉祥寺校は史上最高の合格実績を叩き出す。桜花には2022年度の入塾希望者が殺到し、黒木は再び「第1志望校に全員合格させます」「2月の勝者となりましょう」と高らかに宣言する。 偏差値70のトップ校に合格するも…… 成績トップの島津順(羽村仁成)は、1月入試では愛知県にある偏差値70の全寮制中高一貫校に、2月入試では御三家・開成中学、都立中高一貫校に見事合格。 順と母親は、教育虐待やモラハラを繰り返す父親と別居し、母方の実家に身を寄せており、経済的事情から一度は受験自体を断念しようとしていた。 3つのトップ校の合格を決めた順だが、家庭事情に鑑みて私立はぜいたくと判断。開成の入学は辞退し、都立中高一貫校に進む道を選んだ。 「開成の合格は、俺が決めた俺の目標。それは叶えられたんだ。ちょっとパパを見返したいっていう気持ちもあったけど、パパもきっと俺のことを認めてくれると思う。開成の受験日に黒木先生『いい受験にしろ』って言ったよね。いい受験だった。俺、超満足してる」 「だからこの開成の合格は、黒木先生と佐倉先生や橘先生、桜花の先生たちみんなへのプレゼントだと思ってよ」 晴れ晴れとした表情で自分の意思を語る順に、黒木は「島津さん、君は最高の男です!」と絶賛した。黒木からのこの言葉は、順にとって合格以上の喜びと重みがあるものだろう。 次のページ 『二月の勝者』とは合格した者ではない 12次のページ 楽天 【先着特典】二月の勝者ー絶対合格の教室ーBlu-ray BOX【Blu-ray】(オリジナルクリアファイル(A5サイズ)) 関連記事 偏差値37の娘がカンニング行為! 受験目前、母親に追い詰められた子どもの「意思」『二月の勝者』第9話中学受験ブームに流され、3年間で400万円課金! 「なのに入学先は偏差値48校」「公立でよかった」母の言えない本音中学受験でミラクル合格! 月額20万円“課金”で偏差値アップ、「勝ち組親子」が入学後に見た地獄「こんな偏差値、本当に俺の子か?」中学受験生の母が、“無理解な夫”との離婚を決めたワケ私立中の懇談会で「こんな偏差値の低い学校に」と泣く母――中学受験での不合格は“負け”なのか?