【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

皇室の“歴史的”な危機を呼んだ、眞子さま数々の言動…… かつてない国民の批判と憎悪の中で人気回復のチャンスは?

2021/10/23 16:30
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)
gettyimagesより

「皇族はスーパースター」と語る歴史エッセイストの堀江宏樹さんに、歴史に眠る破天荒な「皇族」エピソードを教えてもらいます!

――これまで「アウト皇室史」として連載を続けてきましたが、それら過去の話を超えるほどのアウトな記録が自分の目の前で、リアルタイムで更新されていくとは思いませんでした。

堀江宏樹氏(以下堀江) 眞子さまが、ご自身を国民からの”誹謗中傷”によって、複雑性PTSDになったと公表した時に、きつい表現ですが「これは終わった」と感じてしまいました。

 小室家のさまざまな“疑惑”報道を、 “誹謗中傷”と言い切れるだけの弁明は、国民には一切行われていませんから。たしかに、小室佳代さんが渡米前の圭さんに避妊具を手渡した、とか誰がそれを見たの(笑)、的な報道も中にはありましたけど。宮内庁も眞子さまのお望みであろうが、どうして「公表は最悪の結果しか招かない」とお諌めしなかったのか……。残念です。

 しかし、その病名公表の文書を読んでいると、見えてくるものが私にはありました。かつての雅子さまがそうであったように、眞子さまは、日々を重圧の中で暮らす皇族としての活動に限界を感じておられたのでは? 女性皇族が穏便に、皇族としての責務から逃れるには結婚という道しかありません。だからあれだけ結婚にこだわったし、皇室の伝統などほとんど知らなければ、配慮もない小室さんだからこそ良かったと言えるのかもしれません。しかし、確実にそれは醜聞の渦に引き込まれる誤った選択でした。


――眞子さまと小室さんへの風当たりが強くなったきっかけは、小室さんの母・佳代さんの金銭問題でした。

堀江 小室圭さんの自死を遂げた父親、祖父母などの件は百歩譲って置いておいても、小室家が過去に婚約者だった男性から援助してもらった400万円を、彼から「やはり返して」と言われたにもかかわらず、返金しなかった。先方が主張する「佳代さん本人と話し合いがしたい」という要求も理由をつけて応えなかった。しかも、問題行動だらけの母親を小室さんは全面擁護するだけ。国民としては、まったく納得できない。だから問題は日々、炎上どころか大噴火しているのです。

――本当に金銭問題を解決しようとしている人の態度ではない、と?

堀江 はい。2021年4月に小室さんが突如公表した“金銭問題の説明文書”を初めてちゃんと読みましたが、専門職に就こうとしている29歳の男性に求めたいレベルとはいえませんね。平均的な能力の大学生が頑張って書いた、あまり出来がよくないレポートという印象しか私にはありませんでした。

本当に弁護士として仕事できるのでしょうか。ニューヨークの弁護士事務所では先輩のアシスタントとして、さまざまなレポートを作成しなければならないのに……。


――辛辣ですねぇ……。たしかに「0点」と評する識者も当時はたくさんいましたが。

堀江 小室さんの主張を私なりに要約すると、「先方(=元婚約者男性)が『男に二言はない!』と言って援助したお金なのに、返金を求めてきたので私たちは困っている」「交渉したいけれど、私たちの求める交渉の条件を先方が呑まないので、交渉は進まず困っている」の2点だと思います。

皇室 THE IMPERIAL FAMILY 令和3年春 第90号