【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

皇室の“歴史的”な危機を呼んだ、眞子さま数々の言動…… かつてない国民の批判と憎悪の中で人気回復のチャンスは?

2021/10/23 16:30
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

ノルウェーでは、麻薬中毒のシングルマザーと結婚した王太子も

堀江 2000年頃の話で、ノルウェー王国の将来の国王とされる王太子のホーコン殿下が、麻薬中毒で服役中の男との間に生まれた子持ちのシングルマザー、本人も麻薬中毒の過去があり、うわさによると“ヤクの売人”ですらあったメッテ=マリットさんという女性と結ばれた “事件”です。

――メッテ=マリットさん、なかなか大変なご経歴ですね……。

堀江 メッテ=マリットさんは、記者会見で涙ながらに過去の嘆かわしい生活について認め、しかし悔いあらためて今後は生きると発言なさって、その勇気ある態度にノルウェー国民は感動し、彼女の支持も高まりました。小室さんと眞子さまも、もし名誉挽回できるとするなら、次の記者会見が最後のチャンスとなるでしょう。

――挽回の可能性は?

堀江 残念ながら、低いです。眞子さまは国民からの声を「誹謗中傷」とお考えのようで、“対話”をなさるご意思はおありにないようです。小室さんも、「借金を踏み倒すような人間として見られたくない」「切実に名誉の問題」などと語る一方、解決につながる具体的な努力はほとんどできませんでした。


 10月21日、26日に予定されている眞子さまとの結婚報告の会見で、小室さんが記者の質問に答える時間を設けるらしいというニュースを読みました。しかし実現したところで、プライドが人一倍高い彼が、公の場で自分の不名誉になるようなことを一言でも話すとは思えません。

――今後、皇室が人気を回復するにはどんな策が考えられますか?

堀江 天皇陛下になるべく近い位置にいる皇族の方が、なにか目覚ましい功績をあげられるとか。終戦後の人気低迷を、上皇様と上皇后様、そして”おスタちゃん”こと島津貴子さんの2連続ロイヤルウェディングのような結婚イベントが成功すれば……。約70年前の第二次世界大戦の敗北と、それによる皇室人気の低迷さえV字回復しましたからね。

――しかし、結婚は諸刃の剣。眞子さまのような爆下がりのケースもあるので、大分リスキーです。

堀江 そもそも皇族がご公務以外の活動に注力することは難しいですし、政治活動も禁止されているので。佳子さまが突如アイドルグループに加入、人気と実力でセンターを勝ち取るとかそれくらいのとんでもないことをしない限り、元には決して戻らないでしょうねぇ……まぁ、これは半分冗談ですが、異次元な方向から攻めないと難しいというたとえです。


――次回は、眞子さま・秋篠宮家バッシングの根底を考えます。10月24日公開

堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

1977年、大阪府生まれ。作家・歴史エッセイスト。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒業。日本・世界を問わず歴史のおもしろさを拾い上げる作風で幅広いファン層をもつ。著書に『偉人の年収』(イースト・プレス)、『眠れなくなるほど怖い世界史』(三笠書房)など。最新刊は『日本史 不適切にもほどがある話』(三笠書房)。

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最終更新:2021/10/23 16:30
皇室 THE IMPERIAL FAMILY 令和3年春 第90号
眞子さまは皇室が嫌になっちゃったのかな