サイゾーウーマンコラム神林広恵「女性週刊誌ぶった斬り」小室さん叩き目的の妄想記事 コラム “噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第555回】 「小室圭さんバッシング」のために“妄想”ニュースを作り上げる、「女性セブン」と「週刊女性」 2021/06/08 21:00 神林広恵(ライター) 女性週刊誌ぶった斬り! 下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る! 東京五輪開催について「私は主催者でない」と言い放った菅義偉首相。「安全安心」をおうむ返しするだけで、具体的なことに答えようとしない姿勢だけは一貫している。分科会の尾身茂会長が「パンデミックの所で(五輪を)やるのは普通ではない」と“真実”を暴露したが、同様にこの国のトップも「普通ではない」。 「週刊女性」6月22日号(主婦と生活社) 第555回(6/4〜6/8発売号より) 1位「ヘンリー王子 メーガンさんの『自殺』激白で宮内庁が恐れる小室圭さん『眞子さまとの恋』暴露」(「女性セブン」6月17日号) 同「小室圭さん “どさくさ”五輪帰国で天皇陛下へ3度目の無礼」(「週刊女性」6月22日号) 2位「篠原涼子 別居1年の最終結論『夫のいる家には帰らない!』」(「女性自身」6月22日号) 3位「有名人が仰天告白『あのとき、私は……』第27回元フィンガー5晃」(「週刊女性」6月22日号) あまりにひどい。このところ“なんでもあり”とばかりにマスコミが推し進めているのが、小室圭さんバッシングだ。今回の「女性セブン」、そして「週刊女性」はあまりにひどすぎる。 まずは「セブン」。英王室を離脱したヘンリー王子が、先ごろアメリカメディアで訴えた。妻のメーガンさんが批判にさらされたことで妊娠中に自殺を考えた、と。そして、これは日本でも他人事ではないと指摘するのだ。 「“ヘンリー王子の告白に、小室さんが触発されるのではないか”と恐れる声が、宮内庁の周囲で少なからず上がっています。もし、小室さんが、『眞子さまとの恋』について暴露したら……。さらに困ったことに、『皇室批判』へとつながりかねないその告発を止める術を、宮内庁は持ち合わせていないのです」 しかし、これはあくまで宮内庁側が勝手に抱いている“推測”だ。あくまでも宮内庁、そして「セブン」の憂慮にすぎない。実際、小室さんが告白をするなんて根拠は記事にも示されていないし、また宮内庁がそれを掴んでいるという記述もない。そもそも、ヘンリー王子に小室さんが触発されるのでは、というのも単なる“推測”だ。 ところが記事では、なぜか小室さんの告発がすでに“既定路線”かのように進むのだ。 「いまや小室さんにとってメーガンさんは“お手本”のような存在」 「(ヘンリー王子と)同じように告発をすれば支持を得られると考えている可能性は充分にあるでしょう」 「いつか眞子さまの支えのもとで、すべてを暴露できる――そんな自信があるからこそ、小室さんはいまも沈黙を貫けるのではないだろうか」 つまり“小室さんがヘンリー王子の告発に触発”という、あくまで臆測にすぎないことを根拠に、いつの間にか“小室さんが皇室を暴露する”話がまるで確定のように語られ、その上で小室さんへの批判、バッシングが展開される――。まさにフェイクニュースで、小室さんからしたらたまったものではないだろう。恐怖を感じるのも無理はない。 小室さんを批判するためなら妄想に妄想を重ねる。そんな“妄想バッシング記事”の代表と言えるが、傑作なのは記事中には小室さんによる暴露内容まで“紹介”されていることだ。 「“国民からいわれなき批判を受けた”“どれだけ追い込まれても皇室は助けてくれなかった”という告発で、支持獲得を狙うのではないでしょうか」 何度も言うが、小室さん自身は皇室を暴露するなんてひと言も言っていないし、記事にも妄想的根拠しかない。にもかかわらず、暴露の内容まで紹介されてしまうとは。ここまでくると笑ってしまうが、さらに悪質なのが最後の締めくくりだ。 「小室さんは静かに、チャンスをうかがっているようだ」 次のページ 天皇陛下まで持ち出した「週女」の小室さんバッシング 1234次のページ 楽天 フェイクニュースの見分け方 関連記事 東出昌大の「養育費月1万円」は不当か否か? 「女性セブン」のバッシングと「週刊女性」の擁護、そして事務所の存在有村昆“不倫未遂”の詳細すぎる会話、写真、掲載時期……「女性セブン」の不可解な続報記事コブクロ・黒田俊介の“ダサすぎ不倫”に見る、女性スキャンダルを暴かれる有名人の「共通点」小室圭さんへのバッシングに奔走し、元婚約者の証言を一方的に信じる女性週刊誌の矛盾長谷川博己の亡父への思い、戸田恵子や松坂慶子の介護、チェッカーズ昔話……「日本の高齢化」を反映する女性週刊誌