“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第551回】

小室圭さんへのバッシングに奔走し、元婚約者の証言を一方的に信じる女性週刊誌の矛盾

2021/05/11 21:00
神林広恵(ライター)

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

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「女性自身」5月25日号(光文社)

第551回(4/29〜5/11発売号より)
1位「スクープ内幕 母・佳代さん『長期入院の嘘』独占撮 小室圭さん『解決金は眞子さまから!』」(「女性セブン」5月20・27日合併号)
参照「小室圭さん7月緊急帰国で元婚約者を『懐柔工作』(「女性自身」5月25日号)
参照「小室圭さん 眞子さまとの新居生活が――看過できない1年目だけで税金『3億円』乱費」(「週刊女性」5月25日号)
2位「近藤真彦 東山紀之 真相『40年の愛憎』」(「女性セブン」5月20・27日合併号)
同「近藤真彦 実弟が明かした“愚か者”退所の真相」(「週刊女性」5月25日号)
3位「有吉弘行“毒舌男”が変心!忍従の妻へ全力献身」(「女性自身」5月25日号)

 小室圭さんの文書発表から1カ月以上がたつが、女性週刊誌の小室圭さんへの“バッシング情熱”は少しも衰えていない。今週も3誌そろって小室さんネタに奔走しているのだが、中でも最も鼻息が荒かったのが「女性セブン」だろう。金銭トラブルの当事者でもある圭さんの母・佳代さんの“ウソ”が発覚したと大はしゃぎだからだ。

 経緯を少し説明すると小室さんが28枚にわたる説明文書を発表したのが4月8日のこと。さらに小室さんサイドは、12日に佳代さんの元婚約者に対し「解決金」を提示した。これらを受け、今度は元婚約者がコメントを出したが、その中の一文が問題となった。


「現在、佳代さんは体調が悪く、長期間の入院中と伺っております」

 ところが、「セブン」の取材によると佳代さんは長期入院などしていなかったというのだ。同誌は小室家の近隣住民への取材や、佳代さんが4月にも仕事に出ていたこと、さらに「セブン」自身が5月3日に佳代さんの姿を目撃したことなどを根拠に、長期入院はウソだと、まるで鬼の首をとったようにはしゃぐ。

 しかし不思議でならない。このことでまるで佳代さんが“ウソつき”と言わんばかりの論調に、だ。もちろん記事にはこの“ウソ”について「誰が、何のために“長期入院”とウソをついたのか――」などとエクスキューズを入れているが、全体を読めば、“ウソをついているのは佳代さん”と言っているのに等しい。そして一方で、この情報を発信した大元である元婚約者の“ウソ”について、つまり間違った情報を発信しまった可能性についてはまったく検証さえされていないのだ。

 これは今回に限ったことではない。金銭トラブルが発覚以降、一貫してほぼ全てのメディアがこの元婚約者の証言をただただ鵜呑みにして、信用し、それを根拠に小室親子をバッシングしてきた。もちろん元婚約者の証言がすべて間違っているとは言わない。だが同時に、元婚約者側の言い分がすべて正しいとも言い切れないのだ。

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