サイゾーウーマンコラムフランス女性はステイタスを「腹」でアピール!? 貴婦人の“戦闘服”、知られざるファッション事情【ヴェルサイユの女たち】 コラム 【番外編】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!! フランス女性はステイタスを「腹」でアピール!? 貴婦人の“戦闘服”、知られざるファッション事情【ヴェルサイユの女たち】 2020/11/07 17:00 堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト) 日本のアウト皇室史 サイゾーウーマンで「日本のアウト皇室史」を連載中の歴史エッセイスト・堀江宏樹さんが、今回は「ヴェルサイユの貴婦人」をテーマに知られざるエピソードを解説! 常識では理解できない破天荒な生活をお届けします。 Photo by DeAgostini/Getty Images ――今回は妃殿下シリーズ、初の海外版です。 堀江宏樹氏(以下、堀江) 僕が原案・考証で参加している漫画『ラ・マキユーズ ヴェルサイユの化粧師』(KADOKAWA)のコミック第1巻発売を記念し、知られざるヴェルサイユの貴婦人ライフをテーマにお話していきます! 突然ですが、18世紀後半のフランス・ヴェルサイユ宮殿にトイレはいくつあったか、ご存じですか? ――えーっと、10個くらいはあったのではないですか? 堀江 正解はたった2つです。マリー・アントワネット王妃と、フランス国王ルイ16世の専用トイレ。他の人はみんな、おまる使用です(アルフレッド.フランクリン『排出する都市パリ』悠書館)。そして、おまるの中身の処理だけでなく、ご主人のお尻を拭くのも召使いたちの役目でした。 ――ヒエッ……そんなウワサもありますが、本当だったのですね。 堀江 ヴェルサイユ宮殿には奇怪なルールが数多ありました。アントワネットが逃げ出したくなるのも当然に思える、おかしなルールです。 それにしても、自分のお尻も拭かない貴婦人たちなのに、メイクだけは主に自力で行っていた……と聞くと、ちょっと違和感ありませんか? ――そうですよねぇ。お尻は自分でやるから、面倒なメイクのほうを召使いにやってもらいたいです。化粧がダルくなかったんですか? 堀江 僕なりに考えた時、当時の化粧品は、現代日本とは比較にならないくらい、シンプルだったことが理由ではないかと思ったのです。 18世紀フランスの化粧品にはまだ、白粉(おしろい)と口紅くらいしかラインナップがありません。それも白粉といえば、鉛に酢の入った高温の蒸気を当て、変質させた鉛白(えんぱく)が主成分で用いられているシロモノで、これは毒。中毒になり、病みわずらってから死に至ることもあったとか。 当時の白粉は長期間期間の使用の結果、深刻な中毒症状が出て、死に至ることさえあった 主人公・ルカは、化学のスペシャリスト。現代日本では化粧品会社の開発部にお勤め。誰でもラクにキレイになれる「ヴィクトワール」を開発するが、出張先のパリの古いホテルから200年前にタイムスリップ 次のページ マリーアントワネットはオタク気質で数学好き 1234次のページ 楽天 ラ・マキユーズ〜ヴェルサイユの化粧師〜 1 関連記事 妃殿下、「革ジャン」着用で大問題に! 皇室儀式に「あんなモノを着て!」と女官大激怒【日本のアウト皇室史】寵愛した“巨根”男性を天皇に!? 公私混同で国民総スカンの「嫌われ女帝」とは【日本のアウト皇室史】天皇に寵愛された、いわくつきの“養女”――66歳と18歳の知られざる関係【日本のアウト皇室史】皇族の知られざる素顔――48歳年下の養女に手を出すトンデモ天皇がいた!? 【日本のアウト皇室史】勉強しすぎは女の価値を下げる!? 妃殿下、“お嬢様教育”の仰天実態は「高校を寿退学」がステイタス