サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「CLASSY.」パリっぽい企画がスカスカ カルチャー [女性誌速攻レビュー]「CLASSY.」5月号 「CLASSY.」の「パリっぽい」特集第二弾、前回に増して雰囲気とアイテムだけのスカスカな中身に 2017/04/16 16:00 女性誌速攻レビューCLASSY. 他人にどうみられるか、がすべて 続いてはビューティーページ「誰からも好かれるのは『機嫌がよさそうな顔』」です。「CLASSY.」名物の“タイトルだけで嫌な予感”企画。「男性にとって女心は分からないもの。心が読めないうえに不機嫌そうだったりすると、面倒な人に見えてしまうかも」とリード。さらにまたまた「CLASSY.」名物“謎の専門家”が登場。今回は「スマイルマスター」たる女性が、「そのメーク『なんだか機嫌が悪そう…』と思われているかも?」という、バッドケース2例を解説。 ケース1は会社でのメイク。「ボサボサ眉に血色感ゼロの顔は『忙しくて不機嫌な人』!」「仕事のとき不平や不満を常に抱えているように見えたり、お手入れしてない感じがあると『なんだか怖い人』と思われてしまうかも」だそうです。やかましいわ。 ケース2は、(おそらく結婚式の)二次会。「濃すぎるアイメーク&赤リップは『プライド高そう…』!」「華やかにしたつもりでも、強すぎるメークだとマイナスの印象に。自己主張の強い人と思われて、出会いを逃す可能性大」。さすがスマイルマスター、赤リップに対して小鹿のようにブルブル震える男性諸氏の心情を見事にキャッチアップしていますね。 それに対し「機嫌がよく見えるメーク」とは、「綺麗に整えられた優しげな太眉」「キツすぎない目元」「血色感のある頬」「プルプルで血色がいい唇」。パーツをパッキリさせず、全体的にぽわ~んとさせるのが正解の様子。「ar」(主婦と生活社)の「おフェロ顔」と対して変わらない気もしますがね。 しかし言いたいのはそこではありません。このページ、キャッチフレーズには「いくら美人でも怖そうだったら魅力半減」とあります。美しい人と書いて美人、最高じゃないですか。しかしここで述べられているのは“美人だからってお高く留まってんじゃねぇぞ。機嫌良さそうにしないと認めてやらないからな”という強い圧力。美人でコレなのですから、女に向けられる「ニコニコ笑え」という社会からの脅迫の凄まじさたるや……。そしてこれも「パリ」じゃなくて「パリっぽい」と同じ、「機嫌がいい」ではなく「機嫌がよさそうに見える」というのがポイントです。 軽い絶望感を覚えながら次のページをめくると今度は「『幸せそう』はふんわりヘアから生まれる!」。またガワか! ガワさえよければ中身はいいのか! と無駄に叫んでしまいましたが、よくよく考えてみたらこれ、女性ファッション誌=実際幸せであることよりも、幸せそうに見えることの方が重要な世界、なのでした。ちなみに「CLASSY.」の「幸せそう」ヘアページ、実際は単なる薄毛対策企画なので、興味ある方はぜひ。 (西澤千央) 前のページ12 最終更新:2017/04/16 16:00 Amazon CLASSY.(クラッシィ) 2017年 05 月号 [雑誌] ボーダーってもはやフランスのイメージではなく、cobaのイメージでは? 関連記事 検証しようがない「脳」を切り口に、30代女を絶望に落とす「CLASSY.」の恋愛企画選ばれた女たちの余裕と自信がにじみ出る! 「CLASSY.」の商社妻座談会が読者の神経を逆撫でぺたんこ靴の着回し企画の設定で、秘技「もしかして妊娠!?」を持って来た「CLASSY.」カッコいいとモテの矛盾に疲れた「CLASSY.」読者を癒やす、「愛が深まる服」という夢物語「CLASSY.」の悩める“高学歴女子”特集で、高学歴男子が放った真っ当なひと言 次の記事 整形で顔変わった疑惑のヒロイン女優 >