サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「STORY」40代ファッションを雑に分類! カルチャー [女性誌速攻レビュー]「STORY」12月号 専業主婦は冬チャリファッション!? 「STORY」が40代のオシャレを雑に分類 2013/11/28 16:00 女性誌速攻レビューSTORY 「STORY」2013年12月号/光文社 「STORY」12月号(光文社)は、創刊11周年記念号。10周年でも15周年でもなく11周年(当然、昨年の12月号は10周年記念と銘打ってます)。来年は12周年記念号を作るのでしょうか。11周年を記念してティファニーの113万4,000円するネックレスやオメガの225万7,500円する時計のプレゼントをしています。誌面に目立つようにどーんと価格が記載されているところが、「高いモノ=おしゃれ」という価値観を明示していて、わかりやすくてよいですね。 <トピック> ◎BIGプレゼント! 大好きブランドの「40代的名品」!! ◎「軽くて、暖かい」絶対に譲れないオシャレが、40代にはある! ◎真似したい! ついに大人世代「海外ブロガー」現わる!! ■「街はステージ」と言いながらチャリンコ衣装の専業主婦 大特集「『軽くて、暖かい』絶対に譲れないオシャレが、40代にはある!」は、初めにこんなテキストが書かれています。 「11年前の創刊時、読者の大半は専業主婦の方々。創刊のキャッチも、『オシャレして街へ出よう!』――。そして、11年後の今、40代にとって街はステージ。活動範囲が広がって、オシャレして街へ繰り出すのは常。お仕事に就く人も多くなり、その働き方も様々です。さらには、晩婚化が進み、40代でママになる人も少なくありません。そう、今、40代は選択肢が広がり、生き方も自由」 ずいぶん大仰なことを言っているなあと思いつつ、まあ確かに40代は多様化しているのは事実なので、なるほど、なるほど……と思ったら、次の1文がコレ。 「今回は、そんな新しい40代の4つのキャラを大解剖」 ハァ? 40代はキャラが4つしかないのかヨ! 血液型占いかヨ!! 「今、40代は選択肢が広がり、生き方も自由」なんてキラキラした能書きを垂れている割には、アウトプットが大雑把です。しかも4つのキャラというのも、「朝から深夜まで息つく間もなく大忙しの<バリキャリ派>」「無理のない範囲で働き、昼は交流会ランチ、夜遊びと満喫する<ゆるキャリ派>」「家族中心の生活を基本に程よく趣味も楽しむ<専業主婦派>」「40歳前後の乳幼児ママだけど自分時間も大切にする<新世代ママ派>」とトレンディドラマの登場人物かっつーくらいステレオタイプ。っていうか、それが「キャラ」? ファッションを見ると、<バリキャリ派>も<ゆるキャリ派>も<新世代ママ派>も基本的に「STORY」らしいコンサバが中心なのですが、<専業主婦派>だけ、ピーコート+パンツ、ダッフル+パンツと学生みたいなド定番カジュアルで浮きまくってます。というのも、専業主婦は「時短のためにも極寒の冬だって自転車=チャリは欠かせません」とのことで、チャリをこいで商店街を駆け回るのに適したファッションを紹介しているからなんです。「ピーコートならカジュアルな中にきちんと感もあり、ママ友からも好印象です」とフォローを入れていますが、ほかのページではファー衿付きウールコートやらレザージャケットやらロングコートやら正真正銘「きちんと感」のあるアウターを紹介しているので、苦し紛れにしか見えない。 12次のページ Amazon 『STORY (ストーリィ) 2013年 12月号 [雑誌]』 関連記事 読者思いのフリをして、「ママ友は敵」と洗脳! 恐るべき「STORY」教「自分らしさ」と「他人の目」に翻弄……「STORY」のオシャレは楽しくない!?「販売累計13,000本!」のコピーに宿る、「STORY」の生々しいバブル思想「STORY」が考える、ジャニコンで“目線をもらう服”は「全身ベージュ」!?「STORY」に倣い、バーキンに糞取りスコップを入れる40女の美学