サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「STORY」のオシャレが楽しくない訳 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「STORY」9月号 「自分らしさ」と「他人の目」に翻弄……「STORY」のオシャレは楽しくない!? 2013/08/27 16:00 女性誌速攻レビューSTORY まとめて超訳すると、「20代はなんでも好きな服を着られたけれども、40代になると他人の目を気にしつつ、自分らしさをアピールできる服を着ないとイタいよね~」ということです。さもそれが40代の共通認識のように語られているわけです。どうして40代になったら好きな服を着ちゃいけないんですか。そもそも、「自分らしさ」って何ですか。 筆者は自分の20代を振り返ってみました。思い返すにつけ、好きな服を好きなように着た記憶がありません。体型の面からいえば、10代20代の方が今よりも着られる服の幅が広かったのは確か。しかし、精神的な面からいえば、若い頃の方が「これを着て友達からどう思われるかな」「好きな男の子からどう思われるかな」「流行に乗っているように見えるかな」と思い悩むことの方が多かったように思います。ファッション誌を見ても、「愛され服」がどうのこうのとか、流行に乗らなきゃ、毎日同じに見えないように着回さなきゃ、という強迫観念が強かった。だから「自分らしさ」「自分のオシャレ」なんて言われても、何がなんだか……。 そんなこんなで40代に突入して、もはや服を着るモチベーションすら見いだせないというのに、「他人の目を気にしながら自分らしさをアピールしろ」と、20代よりもさらに上のハードルを設けられてしまった。「自分らしさ」という言葉は、定義が曖昧なのになんとなく聞こえはいいので雑誌では多用されがちなのですが、発言する人はもう少し慎重になっていただきたいなあと思うんですよね。そもそも「自分らしさ」を熟知しておしゃれを楽しんでいる人は「STORY」は読まないわけですから。それから「他人の目」というのも、実にいいかげん。これまで雑誌が言う「モテ服」やら「愛され服」やら他人の目しか意識してない服を着てもモテた試しないもん! 「自分」とか「他人」とかゴチャゴチャ言ってないで、もっと自由に、服を着る楽しさを教えてほしいんだよぉー! ■「何も関心がない」というのは言い訳にすぎない!? 後半にある読み物ページ「2度目の自分探しは、『友情』探しでもありました」という企画で、著述家の湯山玲子氏が次のように語っていました。 前のページ123次のページ Amazon 『STORY』 関連記事 「販売累計13,000本!」のコピーに宿る、「STORY」の生々しいバブル思想「STORY」が考える、ジャニコンで“目線をもらう服”は「全身ベージュ」!?「STORY」に倣い、バーキンに糞取りスコップを入れる40女の美学ノロケしかない「年下婚」特集にみる、「STORY」世代のオカン力の強み家族愛だけでは解決できない、「STORY」が直面する介護の理想と現実