映画『オカムロさん』公開記念インタビュー

スタントパフォーマー・伊澤彩織、憧れる対戦相手は早乙女太一!「いつかぜひ刀を交えさせていただきたい」

2022/10/08 13:00
サイゾーウーマン編集部

アクションをする際、「恰好のいい“運動会”にはしたくない」

アクションに対する熱い想いを語ってくれた伊澤彩織さん(C)サイゾーウーマン

――今回、アクションシーンで気をつけたことはありますか?

伊澤 スタントで参加するときも役者として参加するときも、「アクションシーンが“どういう役割を持つのか”」を必ず考えるようにしています。そこに答えが見つからないと、ちょっとモヤモヤしちゃうんですよね。「戦う理由はなんだろう」とか「そのアクションシーンによって誰が成長して、誰の心情が変化するのか」みたいな部分が整理できないと、アクションをしても感情と動きが分裂してしまう。そしてそれが最終的に画に現れると思ってるんです。

――ストーリーを理解せずにアクションをしても、リアルに見えないと。

伊澤 そうですね。実際、アクションで参加する作品では、脚本をもらえずに撮影現場に行ってアクションだけこなす、ということが時々あるんです。簡単に状況を知って、戦う相手を演じたり、スタントをするのでも十分成り立つんですけど、でも、演じる人物がどういう気持ちでいるのかわからないという状況でアクションをすると、薄っぺらくなってしまう。物語のないアクションシーンが苦手で、どれだけいい動きができたとしても、恰好のいい“運動会”にはしたくないんです。

 今回の作品ではアクションシーンが3つあるんですが、それぞれに心情の変化と役割があったので、気持ちから作っていくことができました。主人公・すずへの気持ちが自然と湧いてくる感覚は、撮影していて楽しかったですね。アクション部として参加していたら、そうした感情の変化はきっと生まれなかったでしょうから。