【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

秋篠宮さま、小室圭さんに不信感をあらわにした瞬間……金銭トラブル報道時の胸中

2022/07/30 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)
(C)gettyimages

「皇族はスーパースター」と語る歴史エッセイストの堀江宏樹さんに、歴史に眠る破天荒な「皇族」エピソードを教えてもらいます! 前回までの3回に引き続き、皇室ジャーナリストの江森敬治氏によるインタビュー録『秋篠宮』(小学館)を読み解いていきます。

――2018年の4月、それまでは小室圭さんに関して好ましからぬ情報がいくら漏れても、眞子さまとの結婚を支持するという立場を崩さなかった秋篠宮さまの態度が、明らかに変わってしまいます。

堀江宏樹氏(以下、堀江) 『秋篠宮』の本文に明記はないのですが、秋篠宮さまが小室さんの人間性に疑問を強く感じたことが、その理由として指摘できると思います。本文から宮さまの言葉を引用しますね。

「これだけ週刊誌でいろいろと書かれているのだから、こうなったら小室家側がきちんと説明しなくてはいけない。週刊誌で書かれているトラブルは全て小室家の話だ。秋篠宮家は、まったく関係ない」

 それゆえ、小室さんを宮邸に呼んで、金銭トラブルの解決と国民への説明を求めたそうです。


――結婚の条件として、秋篠宮さまが小室さんに金銭トラブルの説明を求めたというわけですね。結局、だいぶ後になってから、長いだけでほとんど具体的な説明にはなっていない通称「小室文書」が提出されただけでしたが……。

堀江 当時の秋篠宮さまは、すぐにでも小室さんから説明があるだろうと考えていたようです。しかし、小室さんからはそうした動きは出ませんでした。それを「投げたボールが返ってこない」という言葉で江森さんは表現しています。

 2018年5月のGW明けの取材で、秋篠宮さまは「うーん」というばかり。長い沈黙のあとに、「(小室さんは)どうするのだろうと思って……」。

――結婚までのロードマップをわざわざこちらで示してあげたのに、それに乗ってもこないのは、結婚しようという意思がないのでは、と思ってしまったのですね。

堀江 困惑半分、立腹半分というところでしょうか。これは、私の推論なのですが、小室さんの態度からは、皇族に対する敬意が感じられなかったのでしょうね。もっと言うと宮さまは、面と向かって御自分をここまで適当に扱う人物に接したことがなかったのかもしれません。


 ただ、皇族である私がここまで丁寧に解決策まで示してあげたのに、それに乗っても来ないなんてどういうつもりだろう、と言葉にするのは憚られることですから「うーん」と言うしかなかったような……。

秋篠宮