サイゾーウーマンコラム神林広恵「女性週刊誌ぶった斬り」芸能人の急死を美談にする「女性自身」 コラム “噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第601回】 上島竜兵さん、三浦春馬さん、神田沙也加さん、3人の急死を美談にする「女性自身」の記事 2022/05/17 21:00 神林広恵(ライター) 女性週刊誌ぶった斬り! 下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る! 20代の頃、よく遊んでもらった麻雀漫画『麻雀飛龍伝説 天牌』の原作者でもある来賀友志(江畑博之)さんが、亡くなった。自らのSNSで急性リンパ白血病を公表し、前向きな闘病に入った矢先のことだった。65歳。若すぎる。飲み屋での笑顔が忘れられない。一度だけ麻雀をして笑われたことも。 第601回(5/12〜5/17発売号より) 1位「上島竜兵さん 有吉弘行に繋いだ志村さん『魂の教え』」(「女性自身」5月31日号) 同「菅田将暉 三浦春馬さん遺命『人を大事に』」(「女性自身」5月31日号) 「松田聖子 沙也加さん形見の手鏡に誓う『もう立ち止まらない』涙肉声入手」(「週刊女性」5月31日号) 2位「安田美沙子 今も《訴訟》中の一文が消えないワケ」(「週刊女性」5月31日号) 3位「竹内涼真 あの彼女がグチる『手料理たべない』」(「週刊女性」5月31日号) ※女性セブンは合併号休み さすがにこれだけ続くと気が滅入る。ダチョウ倶楽部の上島竜兵さん(芸能人、著名人は亡くなったり引退するとなぜか敬称がつく)の急死だ。その前に俳優の渡辺裕之さんの縊死が公表され、衝撃を受けていたところに、さらなる衝撃だった。 しかし気が滅入るのはその事実だけではない。今週の「女性自身」を読んでいて本当に気が滅入る。だって上島さんはじめ、自殺関連のネタが3本も掲載されているから。しかも、記事の切り口はどれもこれも――という感じのものばかりだ。 まずは上島さんについて。仕事も順調で死につながる原因がまったくわからないという事務所関係者のコメントはあるが、ほかは上島さんの生い立ちや家族関係、芸人になった経緯などをなぞり、芸能界、お笑い界における業績の大きさを紹介する。そしてキーパーソンとして登場させたのが故・志村けんさんと有吉弘行だ。記事では2人と上島さんとのこれまでの歴史、そして“絆”を描き、早すぎる死を悼む。 そんな上島さん追悼秘話特集に続くのが、2020年に亡くなった三浦春馬さん関連記事だ。この記事で登場させたのは今をときめく菅田将暉。現在、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に出演する菅田だが、出演が決まった時に頭に浮かんだのが三浦さんだったという。お互い俳優として一目置いていた関係で、知人に「春馬さんに大河の話を聞きたかったな」と漏らしていたという菅田。そんな大河系秘話を三浦さんに絡めて紹介、2人の交友の深さを記している。 次のページ 神田沙也加さんと聖子、形見のハンドミラーを介した絆 1234次のページ Yahoo 竜兵会の約束 [DVD] 関連記事 性暴力、女性蔑視発言がなくならない“男社会”の問題を掘り下げ続ける「週刊女性」小室眞子さん、同じ日に撮影された驚がくの写真! 「女性セブン」「女性自身」“バッシングありき”の印象操作記事自称「神を操る力を持つ」呪術師との関係に見る、市川海老蔵の罪深いオカルト体質園子温、木下ほうか、榊英雄……性加害者への告発が次の告発を呼ぶ“勇気の連鎖”園子温が女優3人に性加害! 日本映画界の「性暴力」告発、マスコミ界や“あらゆる業界”がひとことではない