サイゾーウーマン芸能テレビドラマレビュー反町隆史、『相棒』の“エリート役”は意外? 芸能 [再掲]ドラマ俳優クロニクル 反町隆史、『相棒』を卒業! ドラマ評論家が読み解く、学園ドラマ『GTO』で不動になった俳優イメージ 2022/03/23 21:30 成馬零一 ドラマレビュー成馬零一 『GTO』最大の見どころは、生徒への説教ではなく…… 原作が漫画ということを差し引いても鬼塚の行動は超人的で、親子のわだかまりを解消するために生徒の家に乗り込んで、突然、部屋の壁を破壊したり、屋上から飛び降りた生徒をダイビングキャッチで受け止めるといった常識はずれの行動を見せる。 鬼塚の超人的な振る舞いは本作の魅力であると同時に限界でもあり、「所詮はファンタジーだ」と思わないでもない。ただ、このあたりの描写はおそらく確信犯で、遊川たち製作者の目線は、別の場所にあったのではないかと思う。 たとえば、スチュワーデス(キャビンアテンダント)の夢に敗れて、つなぎの仕事として教師を選んだ冬月あずさ(松嶋菜々子)の中途半端さに対して鬼塚が説教する場面は、生徒と向き合う時以上に真に迫っていた。おそらく遊川たち作り手は、冬月と同世代の大人の視聴者にこそメッセージを送りたかったのではないかと思う。保身に走るあまり生徒と向き合えない冬月たち教師が、鬼塚と出会ったことで自身の仕事に情熱を見出していく姿こそが、本作最大の見どころである。 なお、冬月を演じた松嶋菜々子と反町は2001年に結婚している。当時は驚いたが、2人の楽しい掛け合いを見返すと「そりゃあ、お互い好きになるよなぁ」と納得する。 次のページ 「ジャニーズの反町」は『GTO』を経て「俳優の反町」に 前のページ1234次のページ 楽天 セブンネット GTO DVD-BOX 関連記事 KinKi Kidsドラマ『ぼくらの勇気 未満都市』、ユーモアあふれる2人の軽妙なやりとりと年相応の男の子らしさの魅力伝説のドラマ『NIGHT HEAD』に詰まった90年代前半の“空気感”――豊川悦司の「怒り」と武田真治の「弱さ」が、暗い輝きとなった『二月の勝者』母親の「課金ゲーム上等!!」ブチギレが「名言!」「これが狂気か」と大反響! 中学受験めぐる夫婦の地雷嵐・櫻井翔、『ネメシス』での演技がヘタすぎる!? ドラマ評論家が指摘する“欠点”ゆえの持ち味ドラマ評論家が選出「2021年ブレークしそうな若手俳優」ベスト3! 松下洸平、岡田建史ランクイン