【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

皇室から「手切れ金」が支払われた可能性? 婚約発表で“元カレ”が「結婚させてくれ」と申し入れ、プリンセスに大問題勃発!

2021/07/24 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

タバコもお酒も豪快に嗜まれる容子さま

――うわさ、ですか。

堀江 あくまで、うわさです。パリで容子内親王がお暮らしになっていたころ、日本人留学生たちから、フィリップ・ギャル氏という画家の卵の男性を紹介され、一時期、とても親密になったというのです。容子内親王と彼の馴れ初めには異説もありますが、それは後ほど。

 容子内親王は、タバコもお酒も豪快に嗜まれることで一時期有名だったのですが、それもすべてギャル氏から教わったそうですよ。

――ギャル氏とは、どんな方だったのでしょうか? 

堀江 「週刊新潮」(84年7月5日号)の「三笠宮妃殿下『スイスご訪問』でもう一つの『悪い情報』」という記事によると、人間の顔をかなりデフォルメして描く画風だったそうです。


 外見は、記事の写真で見る限り、宗教画のキリストのような長髪にヒゲが印象的。80年代にはすでに絶滅寸前だった“ヒッピー”っぽさもありますね。整ってはいるけど神経質な顔立ち、175センチ程度の身長、物静かな性格だそうです。

――名前はギャルでも中身は陰キャですか。

堀江 容子内親王は、そんなギャル氏を伴侶として意識することはなく、彼をフランスに置いて日本に帰国。裏千家の茶道家元の弟にあたる、千政之さんという日本人男性と結婚なさったのでした。千さんは容子さんより5歳年下です。これまでは皇女の結婚相手は、年上の男性が選ばれるケースが多かったのですが。

 しかし、年下の男性との結婚について聞かれた容子内親王は、「私は精神的なレベルが低うございますから」と冗談めかしてお答えになったことも有名になりました。これが83(昭和58)年のこと。

眠れなくなるほど怖い世界史