サイゾーウーマン芸能韓流Stray Kids「부작용(副作用)」は難解曲? 芸能 [コラム]K-POPタテ・ヨコ・ナナメ斬り Stray Kids「부작용(副作用)」、K-POPファンにはハードル高すぎな難解曲?[レビュー] 2019/07/03 19:00 e_e_li_c_a K-POPK-POPタテ・ヨコ・ナナメ斬り ――毎月リリースされるK-POPの楽曲。それらを楽しみ尽くす“視点”を、さまざまなジャンルのDJを経て現在はK-POPのクラブイベントを主宰するe_e_li_c_a氏がレクチャー。6月にリリースされた曲から[いま聞くべき曲]を紹介します! いま聞くべき1曲‖Stray Kids-부작용(副作用) 6月発表曲から取り上げる曲は、6月19日にスペシャルアルバムをリリースしたStray Kidsのタイトル曲「부작용(副作用)」です。まず、スペシャルアルバムって何なんだという話をすると、これはほぼ「リパッケージアルバム」と読み替えて問題ないと思います。K-POP界では、前回出したアルバムなどに新曲をいくつか追加したアルバムのことを「リパッケージアルバム」(リパケ)と言います。追加した曲を新たにタイトル曲と設定し、改めて音楽番組に出演するのですが、この手法だと全く新しいアルバムをイチから作らなくていいので、リリースまでの期間を短くできるというメリットがあり、さらに売り上げなども前回出したアルバムに合算されるらしいので数字を伸ばせるというメリットもありますが、しかしファンにとっては、うれしくもありつつ体力が持たないのでやめて欲しくもあるという、表裏一体のシステムです。 今回、Stray Kidsがリリースしたのは、今まで出したアルバムにCD Onlyとして入っていた「Mixtape#1」~「Mixtape#4」と、新曲3曲を追加した『Clé 2 : Yellow Wood』というアルバムです。そこから「부작용(副作用)」を取り上げようと思ったのには理由があり、この曲のリリース直後に匿名でメッセージを送れるサービスで私のところに「スキズ史上最高にダサくないですか!?」というメッセージが来たからです。 どのグループもリリース前のニュースサイト記事などに、タイトル曲はどんなジャンルの楽曲かの説明があり、今回は「サイケデリックトランスジャンルの楽曲」という説明でした。リリースされて、なるほど……となったのですが、やはりこのようなクラブミュージックジャンルの楽曲に慣れてない方には、「부작용(副作用)」は異質に聞こえるものだよなぁと思い、今回取り上げることにしました(しばらくしてからBillboardのインタビューで本人たちが楽曲のジャンルについて「サイケデリックトランス」と明言しています)。 まずはサイケデリックトランスについてですが、サイケトランスはジャンルとしての「トランス」のサブジャンルで、ゴアトランスが源流とされています。今はサイケトランスのサブジャンルとしてゴアトランスが並べられることもあり、それ以外にもプログレッシブサイケやトライバルサイケなど沢山のサブジャンルに分かれます。曲としてはBPM135~150のものが多く、曲の雰囲気はうるさめなものから静かめなものまでさまざまです。 K-POPはフレーズ毎に展開やジャンルが目まぐるしく変わる曲が多いですが、サイケトランスも曲の中で展開がかなり多く、「副作用」も2~3曲を切り貼りしたように曲の中での展開がとにかく多いのがわかります。Stray Kidsは基本的にメンバーの3人が曲を作っており、深読みかもしれませんが、どこまで見越した上で、このジャンルを選んだのかとても気になるところです。 関連曲(入門編) では、サイケトランスの中から、私が昔聞いていたお気に入りを2つ紹介します。これらで、サイケトランスがどんなイメージが掴めるかと思います。 ■Electric Universe – The Prayer ■Hallucinogen – Trancespotter 次のページ ドロップの三連符に注目するとわかりやすい 12次のページ セブンネット (G) I-DLE/LATATA(初回限定盤A/CD+DVD) 関連記事 Wanna Oneメンバー所属のAB6IX、HipHop事務所からのデビュー曲が良い![K-POPレビュー]YGエンタ・BLACKPINK「Kill This Love」の楽曲性は一歩先を行く![K-POPレビュー]日本版『PRODUCE 101』、「ありえない」「すごい嫌」と批判続出! 「元ジャニ―ズ出そう」の声もBTS世界的成功のウラで――東方神起、BIGBANGと相次ぐ人気K-POPアーティストの“醜聞”韓ドラ、衝撃の問題作誕生!? 母性をめぐるドロドロ復讐劇『名前のない女』は爆笑必至?