サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」指原莉乃の“ブスイジり”テク コラム 仁科友里の「女のための有名人深読み週報」 指原莉乃は、ポスト・石橋貴明? 巧妙な“ブスイジり”テクニックを読み解く 2018/07/05 21:00 女のためのテレビ深読み週報女のための有名人深読み週報 日本代表ガンバレ〜! #日本中に溢れかえる投稿モノマネ #お前の自撮りじゃ頑張れない #ロシアまで届かない #都内出られない #むしろ23区出られない #日本代表ユニフォームない #大分トリニータ #もはやトリニータサポ Rino Sashiharaさん(@345insta)がシェアした投稿 – 2018年 6月月28日午前6時04分PDT 羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。 <今回の有名人> 「お前の自撮りで頑張れると思っているのか?」HKT48・指原莉乃 『痛快TVスカッとジャパン』(フジテレビ系、7月2日) とんねるず・石橋貴明が自らの看板を下ろそうとしている。 7月1日放送の『石橋貴明のたいむとんねる』(フジテレビ系)に出演したYOUに、妻である女優・鈴木保奈美を好きになった理由を聞かれた石橋は、「すげー食べるから、おごり甲斐がある」と答えていた。それなら、ギャル曽根も好きなのだろうか。石橋は、自身の女性の好みについて、盟友・秋元康から「おまえは本当に系列が一緒」と言われたそうだが、確かに共通点はある気がする。 番組名は失念したが、石橋は「JJ」(光文社)の表紙モデルが好きで、「こういう、いいところのお嬢さんと付き合いたい」「自分を見下してる美人に言うことを聞かせたい」などと言っていた。全盛期の石原真理子(お父さんは社長で、田園調布に住み、聖心女子学院に初等科から通うお嬢さま)にもあこがれていたという。石橋は後藤久美子とウワサになったこともあるが、「はっきり物を言う美人」が好きなのだろう。 そんな石橋は、自分が「美人ではない」と思った女性芸能人への外見イジりが激しい。『うたばん』(TBS系)に友近が初めて出演した時も、ネタについてはコメントせず、ずっと「足短け~」と言っていた。芸人としてのネタよりも、美醜をイジる。それが石橋のスタイルで、それで笑いも取れていた。 しかし、時代は変わりつつある。石橋がかつて『とんねるずのみなさんのおかげです』(フジテレビ系)で、散々「ブス」とイジった山崎夕貴アナが、「週刊文春」(文藝春秋)主催の「好きな女子アナランキング」で9位にランクインし、フジのアナでは最高位を記録。山崎は石橋のタイプではないと扱われていたが、一般人には好まれるようだ。石橋の好みである“都会の裕福な家庭に育った、ツンとした美人”タイプの女子アナは、今の時代には合っていないと見ることができるだろう。オトコ芸人も、女性をブスイジりすることは、自分の好感度を下げる要因になると気づきつつある。それでは、石橋の築いた“ブスイジり”という芸自体が消えるのかというと、そんなことはない。すごい後継者が現れた。HKT48の指原莉乃である。しかも、美醜だけに着目した石橋より、ブスイジりが巧妙になっているところが、すごい。 7月2日放送の『痛快TVスカッとジャパン』(同)に出演した指原は、嫌いなオンナについて質問され、「ワールドカップで『日本代表がんばれ!』って一言と共に、自撮りを載せるオンナ」と答え、「その気持ちが日本代表に届くのか? お前の自撮りで頑張れると思っているのか?」と続けた。SNSユーザーにとって、ワールドカップのようなイベントは格好のネタであり、あまり深い意味はないと思うのだが、指原はこの「時事ネタ」の投稿に対し、2種類の嫌悪を感じたのではないだろうか。1つめは、一般人が芸能人気取りで日本代表メンバーを応援する滑稽さ、2つめは、自分が日本代表メンバーの士気を高めるほど価値の高い存在であるという自意識だ。確かに一般人の全ての応援投稿を日本代表メンバーが見ているとは考えにくいので、指原の指摘は正しいだろう。しかし、こういう言い方で一般人を笑っていいのは、同じポジションの人、つまり一般人女性ではないだろうか。 指原のようなトップアイドルがこれを言うと、一般人をバカにしているように見えてしまうし、自撮りを添えて日本代表を応援する“自意識”を腐しているようにも見え、もっと単純に「美人でもないのに、ブスがはしゃぐな」という意味の言葉に取れなくもない。しかし、ブスイジりが好意的に受け入れられていた全盛期の石橋同様、現在の指原はバラエティで無双である。指原が過激なことを言うほど、番組が盛り上がるという図式ができつつある。 次のページ 指原のブスイジりはここがすごい! 12次のページ Amazon 52nd Single「Teacher Teacher」初回限定盤 関連記事 ベッキーにとって、引退したプロ野球選手が“理想の恋人”である深いワケ谷亮子、プロ野球選手の妻が似合わないワケ――夫との馴れ初めVTRに見る「主役」という自意識清水良太郎容疑者に「二面性感じる」と苦言――トレエン・斎藤司が「人のこと言えない」理由元夫の自殺と遺書公表を経ても……上原多香子の奔放ぶりに見る“忘れるオンナ”の顔「男の不倫はOK、女は言語道断」の考えを振りかざす、“おじさん”坂上忍のチョロさ