サイゾーウーマンカルチャー社会紀州のドン・ファン、結婚観と老い カルチャー インタビュー 紀州のドン・ファン怪死事件――資産家の高齢男性は「若い女」「結婚」に何を求めるのか? 2018/06/16 17:00 インタビュー社会 ドン・ファンはかなり特殊なケース 東京・銀座にある、結婚相談所「Bゼルム」のアドバイザー・立花氏は、これまで50~70代のシニア婚活を数多くサポートしてきた経歴を持つ。お金持ちのシニア男性が、自分よりかなり年の若い女性とのお見合いを希望するケースは珍しくないそうで、「というか、お金持ちではない男性でも、『会えるものなら会いたい』と若い女性を希望されます」という。 「お金持ちの男性であれば、若い女性とお見合い自体は組めるんですが、成婚に至るケースはかなり少ないです。女性側が、『男性の健康面が不安』『話が合わない』などと思うようで、一方の男性側もしっくりこないと感じ、お付き合いしても長続きしませんね。それから、婚活の場では、男性の熱意がないと成婚に至りにくい面もあるのですが、お金持ちの男性はこれまで女性にモテてきたので、“頑張って女性を口説く”ことをしないんです」 また、お金持ちの高齢男性が若い女性を求める背景には、次のような点が考えられるという。 「彼らは、お見合いで若い女性と出会えることは出会えるので、感覚が麻痺してきて、『若い女性と付き合うのが当たり前』と思うようになるのかもしれません。また、人前に立つことも多いだけに、自慢になる若い奥さんを求めているという点も考えられます。あと、資産家の方は相続の問題があるので、子どもを産んでほしいから若い女性を望むのかもしれませんね。一方で、女性側がお金持ちの高齢男性に求めるものは、ずばり“経済力”。『お父さんを早くに亡くしていて、年上の男性がタイプ』という方、また『両親も年が離れているから』という方もいますが、それでも『お金がない人はちょっと』というケースが多い。男性側は、女性が経済力を求めていることをわかっていないこともあるので、そこは、我々アドバイザーがわかるように教育していきます」 野崎氏は、こうした若い女性を求める一般的な資産家の高齢男性とは、一線を画す。お金を使うことに躊躇なく、積極的に女性を口説く野崎氏は、立花氏の目にも「かなり珍しいタイプ」に映るそう。そもそもどんな資産家でも、野崎氏のように55歳も年の離れた女性と結婚するケースは、「結婚相談所では見たことがありません」という。 「その背景には、親族から『相続の問題で揉める』と結婚を反対されることもあると思います。それに、ドン・ファンはSさんに対し、『結婚してくれたら 毎月100万円渡す』と提示していたと報道されていますが、これは契約結婚ですよね。こういった方は、結婚相談所にはいらっしゃらないんですよ。ただ、お見合いパーティに参加を希望される男性で、『とにかく若い女性との出会いがほしい』『前に付き合っていた子は20代だった』と、電話口でお話になっていた方がいました。そういう、何よりも“若い女性と付き合うこと”が目的になっている方は、ご自身のお金が魅力になっているとわかっているのかなと感じますね」 野崎氏は、若い女性との出会いを求めて、高級デートクラブに登録していたと報じられているが、そこに集うのは“お金第一”という考えの女性であり、お互いのメリットが一致しやすかったのかもしれない。 「ただ結婚生活となると、どうなのでしょう。資産家の高齢男性と若い女性のご夫婦で、奥さんが“遊びほうけている”“仕事にばかり没頭している”など、妻としての役目を果たしていないと、やはり離婚に至るケースは結構あるんです。若い奥さんが来てくれただけでは、男性は満足しない。ギブ&テイクが成り立たなければ、結婚生活はうまくいきません」 次のページ 「腹上死した」と思った 前のページ1234次のページ Amazon 紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫) 関連記事 覚醒剤は飲むと苦い!? オーバードーズした元女囚が考える「ドン・ファン怪死事件」障がい者の婚活事情 受け入れる結婚相談所は少なく、特に男性が厳しい現実墓守・介護・財産・遺族年金……入籍がゴールではない、中高年の婚活事情【中高年婚活編】【新潟・女児殺害事件】小林遼容疑者は「優しくていい子」――医師に聞く“小児性愛者の素顔”「本当に駆け落ちなのか?」元タレント女性、“大学生と失踪騒動”に夜逃げのプロの見解は?