サイゾーウーマンカルチャー社会紀州のドン・ファン、結婚観と老い カルチャー インタビュー 紀州のドン・ファン怪死事件――資産家の高齢男性は「若い女」「結婚」に何を求めるのか? 2018/06/16 17:00 インタビュー社会 老いへの拒絶が、ドン・ファンを苦しめた!? 「もう1つ気になったのが、ドン・ファンが本を出した後、全国から『私と交際しませんか?』『結婚前提でお付き合いをしませんか?』とファンレターをもらったと、『現代ビジネス』のコラムに書いているんですが、そこで『全員がオーバー40歳以上でありまして中には70代の図々しい猛者もおります』『こんな婆さんとオレ付き合うワケないだろ。どうせ財産目当てだろうから』などと、若くてナイスバディな女以外の女性、年を取っている女性をかなり蔑んでいるんです。それを見るに、“老いへの恐怖”のようなものが極端に強い人だったのかなと感じました。ドン・ファンは著書の中でも、『(自分の)年齢を意識しない』と書いていますが、どちらかというと、“若々しい自分”への強い執着があったのではないかと」 確かに、「年寄り扱いをされたくない」という高齢者は少なくないだろうが、島影氏いわく野崎氏はそういった感覚とも少し違っており、「なんというか“歳をとること”自体を認めていない、自分すらも拒絶している感じすらするんです」。 「『老い』にはある種のネガティブなイメージがつきまといます。しかしその半面、年老いていくことで得られる豊かさもある。『老い』を完全否定する言動を繰り返していると、実際に年を取り、誰かの助けを必要になっても、手を伸ばせない。周囲も手助けしづらくなる。自分自身の老いを受け入れられず、人間関係にも苦しむことになる危うさを感じました」 77歳の野崎氏は、すでに“老い”をひしひしと感じていたため、結婚という選択をしたとも考えられる。しかし、そこで待っていたのが突然の死とあっては、何とも言えない物悲しさを感じてしまう。 「“紀州のドン・ファン”というのは、『若い女と付き合ってセックスしたい、そのためにはお金を惜しまない』という何ともシンプルな人物のはず。ただ、そのキャラクターに隠された素顔は一体どんな人物だったのか、正直わからない。謎は深まるばかりですね」 事件発生からもうすぐ1カ月経過しようとしているが、いまだ「紀州のドン・ファン怪死事件」の報道は鳴り止むことを知らない。果たしてどんな結末を迎えることになるのか、注目していきたい。 前のページ1234 最終更新:2018/06/16 17:00 Amazon 紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫) 江戸川乱歩でもこんな緻密なストーリー描けないよ 関連記事 覚醒剤は飲むと苦い!? オーバードーズした元女囚が考える「ドン・ファン怪死事件」障がい者の婚活事情 受け入れる結婚相談所は少なく、特に男性が厳しい現実墓守・介護・財産・遺族年金……入籍がゴールではない、中高年の婚活事情【中高年婚活編】【新潟・女児殺害事件】小林遼容疑者は「優しくていい子」――医師に聞く“小児性愛者の素顔”「本当に駆け落ちなのか?」元タレント女性、“大学生と失踪騒動”に夜逃げのプロの見解は? 次の記事 【漫画】手みやげ片手に密着警察24時! >