サイゾーウーマンカルチャーインタビュー恋人ノロケ投稿をする大人の問題点 カルチャー 夫ノロケ、嫁ノロケ、彼氏ノロケにウンザリなら 「彼氏氏においしいご飯を作るぞ」SNSでノロケる大人と、“いいね”できない大人の心理 2017/12/23 16:00 インタビュー SNSで恋人や配偶者の自慢、惚気(ノロケ)を投稿する人にモヤモヤしたことはないだろうか。10代の間で、動画共有サイト「ミックスチャンネル」にキス動画を投稿することや、ひとつのTwitterアカウントを恋人同士で共有し、交際の様子をツイートする、「カップル共同アカウント」がはやっているが、たいていの場合はそうしたノロケは大人になれば収まる、一時の「風邪」のようなものだ。しかし、いい年をした大人になっても、自慢やノロケをやめない人たちがいる。 なぜ、彼、彼女たちは臆面もなく、プライベートをさらけ出すのだろうか。3カ月予約が取れない人気心理カウンセラーで、『敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法』(あさ出版)の著者、根本裕幸先生に話を聞いた。 ◎根本裕幸(ねもと ひろゆき) 1972年9月6日生まれ。静岡県浜松市出身。97年より神戸メンタルサービス代表・平準司氏に師事。2000年、プロカウンセラーとしてデビュー。以来、延べ1万5,000本以上のカウンセリングをこなす。近著に『人間関係がスーッと楽になる心の地雷を踏まないコツ・踏んでしまったときのコツ』(日本実業出版社)『敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法』他、多数。『頑張らなくても愛されて幸せな女性になる方法』(初版、リベラル社)は韓国語版が発売されている。 大人になっても恋愛濃度が薄まらないワケ 「今日は彼氏氏と一緒にお買い物デート。重たい荷物を持ってくれる彼氏氏は、やっぱり頼りになる。家に帰ったら、美味しいご飯をいっぱい作ってあげるぞ」 こんなツイートにモヤモヤしたことはないだろうか。「モテない女に彼氏ができて舞い上がっているだけ」と思う人がいたとしたら、それは大きな間違いだ。なぜなら、モテる人や既婚者の中にも、こうしたノロケをする人がいるからである。いい年をした大人が恋人や配偶者の自慢をしていることに対して、違和感を抱いている人もきっと多いはずだ。 根本先生によると、思春期の若者が恋愛至上主義的な価値観を持ち、SNSで恋人を自慢するのは、ある意味当たり前の行為だという。大人になると、仕事や将来、親の介護、趣味など、さまざまな事柄に興味・関心が分散される。しかし、思春期から20歳くらいまでは興味の幅が限定的で、その分、恋愛に大きな比重がかかってしまう。 「思春期の恋愛の濃度は、大人の3倍だと思っていいでしょう」と根本先生は話す。さらに、「承認欲求」の問題も大きく関係しているそうだ。 「思春期前の子どもは、親に承認してもらえさえすれば心が満たされるのですが、思春期以降は目の前の世界が広がるにつれて、承認欲求の対象が広がっていきます。周りの人に認めてもらいたい、自慢したいという欲求が出てくるのです。それが、SNSにキス動画やノロケを投稿し、幸せをアピールしてしまう一因だと考えられます」 しかし、大人になっても恋愛濃度が薄まらず、承認欲求がダダ漏れな人たちがいる。 「現在、社会は閉塞感で満ちています。将来に明るい希望が持てず、仕事も充実していない。そうした理由から、本来ならばほかに気が向いて薄まるはずの恋愛濃度が大人になっても薄まらず、比重を大きく置いてしまう人がいるのです。さらに、自己肯定感が育たず、思春期のような承認欲求を抱き続けている大人も増えています」 次のページ 承認欲求の泥沼にはまる“恋愛モンスター” 12次のページ Amazon 敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法 関連記事 かつてのワルが“立派な人”に!? 海老蔵への「世間の視線」に違和感を覚えるワケ小林麻央さんの死に対して、感情移入する人とできない人の心理とは?ざわちんは、なぜ他人の画像をパクるのか? 「ものまねの影響で罪悪感ない」と臨床心理士談ホストにハマる女性の心理 なぜ借金をしてまで通ってしまうのか?「セクハラ発言が許容される社会へのモヤモヤ」詩人・文月悠光が語る、女性の生きづらさとは