サイゾーウーマンカルチャーインタビューサブカルの男女関係がドロドロする理由 カルチャー 漫画家・大橋裕之×とあるアラ子対談(前編) 男女問題、人脈、マウンティング……サブカル・コミュニティがドロドロする理由 2016/04/16 17:00 大橋裕之吉田豪アラサーとあるアラ子渋谷直角町山智浩サブカル とあるアラ子さん(左)と大橋裕之さん 普通の女の子が、ふとしたきっかけでサブカル・コミュニティに足を踏み入れ、その違和感や葛藤を描く『わたしはあの子と絶対ちがうの』(イースト・プレス)。作者のとあるアラ子さんと、最新作『太郎は水になりたかった』(リイド社)が好評の漫画家・大橋裕之さんに、サブカル・コミュニティの現状と、サブカル界隈の独特な男女関係について語っていただきました。 ■ただの愚痴が、いつしか長編漫画に ――とあるアラ子さんの『わたしはあの子と絶対ちがうの』は、サブカル・コミュニティを女性の目線から描いた作品でした。フィクションとのことですが、実体験も入っていますか? とあるアラ子(以下、アラ子) 実際の出来事をベースに、フィクションを交えて描いています。その頃、私はいろんなことに腹が立っていて、友達に愚痴を言っていたんですが、そのうちだんだん聞いてもらえなくなって……。それで漫画にしてみたら、意外にも長編になっちゃって。 『わたしはあの子と絶対ちがうの』より 大橋裕之(以下、大橋) アラ子さんは、もともとイラストレーターだったんですよね。どういったものを描いていたんですか? アラ子 女性向けの雑誌に、漫画やイラストを描いてた時期がありました。その頃は、特にサブカル的な趣味や嗜好はなかったと思います。 ■男性に影響されてサブカルになった女性にイライラ ――作品中には、サブカルに足を踏み入れたばかりの女性に、サブカル男子が“教育”する場面が描かれていましたが、実際はどうなんでしょうか? アラ子 ほとんどの女性は処世術と割り切って“教育”を受け入れてるのではないですかね。私もどちらかというと、そのタイプです。そのおかげでモテたりとかはないですけど、うまく立ち回ってるなと思うことは、正直多いです。 以前、映画評論家の町山智浩さんが「女の子が急にマニアックなことを言い出したら、たいてい男の影響」とツイートして炎上したことがありました。当時、吉田豪さんはこの件について、「彼氏の影響でサブカルにハマった女子のほうが、うまいことやっていきがち。だから、いろんなことをこじらせて、自らサブカルにハマった女子はモヤモヤするんじゃないだろうか」というようなことをツイートしていて、「なるほど」と思いました。でも「うまいことやってる」と思われる側にだって、そこに至るまでの経緯や、いろいろ思うところはあるんじゃないかなって。そういうことを漫画に描きたかったんです。 大橋 でもアラ子さんは、自分よりさらにうまくやれている人を見ると、イライラするんですよね。 アラ子 マンガに登場する“るりるりちゃん”みたいに、相手の知名度によって態度を変えるような人は、イライラしてしまいますね。自分にもそういう部分はあるので、あんまり偉そうに言えませんが……。 大橋 そういうイライラを感じるのは、もしかしたら女性の方が多いのかもしれませんね。僕の場合は、好きな漫画や音楽を女性に教えて「良かったです」と言ってもらうと、単純にうれしくなるでしょうね。まあ、すり寄ってくる感じがあからさまだと「あぁ……」と思いますが、そこまで嫌悪感は感じないような。 『わたしはあの子と絶対ちがうの』より ■サブカル独特のユルさが「出会いの場」化する要因 アラ子 例えば宝塚、サッカー、ジャニーズなど、好きなものが具体的にあるコミュニティにはガチじゃないと入れないけれど、サブカル的なコミュニティって特に好きなものがなくても、話題になったものを追っていれば、その場に居続けることができるんですよね。私なんかが、まさにそういう人間なんですけど。そのユルさゆえに、「男女の出会いの場」になることもあるのかもしれないですね。渋谷直角さんの作品では、そういったコミュニティでの恋愛模様、マウンティングの様子がリアルに描かれていて、たいへん影響を受けました。 大橋 僕は、外側から見ると「サブカルの人間」なんだと思いますが、あまりサブカルの自覚はなく、あらためてどれが「サブカル」なんだろうかと考えると、よくわからないんですよね。なんとなくはわかるんですけど、いわゆるサブカルとされるものに、そこまで詳しくないので。でも、「このバンドが好きで、よく聞いている」とか「これが面白くて集めている」ということ自体が、恋愛にプラスに働くことがあるんですか? アラ子 マニアックな趣味や知識がある男性を、魅力的に思う女性は多い気がします。でも、どこかで聞きかじった知識を我がもの顔でしゃべってるだけの人もたくさんいるので、見極めが難しいですが……。 123次のページ 関連記事 連載打ち切りは友情終了のサイン!? 「SPA!」と峰なゆかの奇妙な世界光浦靖子×ジェーン・スーが悩める女子に喝! 「“マウンティング女子”なんてただの消費文化」ヒット漫画の新トレンドは「トリオ女子」!? 話題作に共通する女の友情の理想型とは? 【ジャニーズ情報専用】Twitterアカウント「J担しぃちゃん」オープン! Amazon わたしはあの子と絶対ちがうの サブカルより普通にジャニーズが好き Facebook Twitter プッシュ通知を受け取る クリックしてプッシュ通知を有効にする クリックしてプッシュ通知を停止する アクセスランキング カルチャー アラフォー婚活、既婚友人の言葉にびっくり カルディでも勃発、ベビーカー論争を考える バチェラー・黄皓が結婚発 天理教の”夏祭り”へ潜入! AV男優・しみけんがスパッと解答 アラフォー婚活、結婚してなくても楽しい “行ってはいけない”縁切り神社 ジャニーズ若手歌うまNo.1は? アラフォー婚活、お見合い後お断りしたワケ 万引きGメンが語る『警察24時』の裏側 過激セックスがすごいエロ漫画 吉原ソープ嬢の恋愛・セックス・男性観 アラフォー婚活、4人目のお見合い 『24時間テレビ』に登場しない障害者 アラフォー婚活、いつも見た目で失敗してる ヨドバシ販売員が教える「最強の双眼鏡」 【日雇いマンガ】22〜28話 アラフォー婚活、「親が警察に通報された」 悠仁さま成績不振報道は怪しい? 嵐・大野智の過激ファンを考察 総合 まふまふ&みけねこ騒動まとめ STARTO「WE ARE」、初日売り上げ14.4万枚 イオン赤字ベーカリー【カンテボーレ】実食 今週の人気記事ランキング 食品スーパー【カスミ】高級イメージで苦戦? 田中みな実、“フリーアナ”の肩書は「ストレス」! 福田雄一「ド暇だった有村架純」投稿で物議【今週の注目発言】 スト・ジェシー、舞台あいさつでの発言に注目 『音楽の日』パフォーマンス1位はBE:FIRST 【ファミマ】限定おつまみが逸品! STARTO関連の注目トピック 実父の強姦が黙殺された「栃木実父殺し」から現在 スト・ジェシーがブログにつづった言葉とは? 『科捜研の女』怖すぎるラストに反響 平野紫耀と目黒蓮、視聴率対決の行方 アラフォー婚活、既婚友人の言葉にびっくり 『ビリオン×スクール』2%台の衝撃 ビーファ・SOTAが異次元すぎた『音楽の日』 【丸源ラーメン】213店に拡大の魅力 ヘンリー王子、巨額の遺産を受け取る可能性 オレンジジュース販売休止の中で【生絞り自販機】拡大 カルチャーの人気記事 アラフォー婚活、既婚友人の言葉にびっくり カルディでも勃発、ベビーカー論争を考える バチェラー・黄皓が結婚発 天理教の”夏祭り”へ潜入! AV男優・しみけんがスパッと解答 カルチャー一覧へ サイ女の精神!過去の人気コラム 朝ドラ『ブギウギ』が描かなかった、男の犠牲になったヒロインと娘の史実 コラム ヤクザが能登半島地震で炊き出し! 山口組機関誌の内容がネット掲載、元極妻がモヤモヤしたワケ 元極妻・芳子姐さんのつぶやき メルカリで132万円のジュエリーを、「お願い、買わないで」! 代わりに購入した13万円のものは? コラム コラム一覧へ