サイゾーウーマンカルチャー大人のぺいじ官能作家が語る“最高の娯楽” カルチャー 鷹澤フブキ氏インタビュー 「恋愛とSMプレイは別枠」官能作家・鷹澤フブキ氏が語る、セックス=“最高の娯楽”の意味 2016/04/16 19:00 インタビュー ――鷹澤さんは、SMクラブで女王様をしていたご経験があるそうですが、それが作品執筆に生かされている気がします。例えば、栗原が前立腺を攻められるというシーンもありましたが、すごく生々しくてリアルでした。 SMの女王様になったのは、知人男性の勧めがきっかけだったそう 鷹澤 そこは強いですよね。基本的に前立腺というのは、いくらか前後左右ブレはあるけれど、基本変わらない。当然、触っていると変化が起きるんですが、そのことをわかっていない作家さんも多いと思います。あと、SM小説ではよく縄をかけるシーンがありますが、実際にはかけられない作家さんの方が多いかもしれませんね。ただ、縄のシーンでも、細部まで書いたら読者はつまらないとも思うんです。わかる方にはわかるので、そこはカットしています。でも、一冊読んだとき、読者が「この技は実践できる」という部分は是非とも書きたいです。あと「風俗に行ったらこのプレイは高いぞ!」という意識でも書いてますよ(笑)。 ――M男の栗原に対して、女王様気質の琴海と恥ずかしがり屋の瑠依子という2人のOLが登場しますよね。この設定も、ご経験があるのでしょうか? 鷹澤 このパターンは使い勝手が良いんですよ(笑)。何も知らない女の子を1人置くだけだと、お話が乗ってこないので、1人はすごくできるやつを置く……よく使っているパターンです。 私自身も、M女1人、S女1人、M男1人、というシチュエーションでプレイしたことがあります。そのときは、M女ちゃんを責めるだけで私が燃え尽きてしまったので、逆に彼女にM男クンを責めさせました。彼女はMとしてのツボがわかるから、責めさせてもうまい。M男は、その3人の中で最下層になるから、いっそう感じるんです。 ――先ほど、「精神的には両性具有」とおっしゃられていましたが、M女さんと2人でプレイをすることもあるんですか? 鷹澤 ペニバン履いてプレイをしたこともあります。昔、近畿地方から乳母車に子どもを乗せて、わざわざ訪ねてきた人妻のM女ちゃんもいました。旦那さんへのアリバイ作りに動物園で記念写真を撮影してから、子どもを保育園に預けてプレイをした……なんてことも(笑)。 ――鷹澤さんは、好奇心が旺盛な方と感じました。好奇心の強さは生まれつきですか? 鷹澤 同級生に今の仕事を話しても「お前そういうやつだよね」って……。子どもの頃から変わってたんですよ(笑)。昔から群れないタイプで、それは今でも変わりません。男親が穀潰しという複雑な家庭だったので、どこか悟っているんですよね。ただ母は、私がやることに対して理解がありました。若い頃、実家に住んでいた時にコスチューム姿の写真を隠さずにそのまま飾っていましたからね。バレたときに「何でやってるの?」と聞かれて「好きだから」と答えたら、「ああそうか」と(笑)。女王様は、基本的に「脱がない、触らせない、手などを使ってイカせない」というのが前提だったので、親としてはオミズとあまり変わらないんですよ。これが受け身側だったら親も反対したかもしれませんが、攻め側だったから許したのかなと思います。私は女王様ビデオにも出演しているのですが、親も「お前が脱がないんだったら……」と。 前のページ123次のページ Amazon 『Mふたり 官能小説傑作選 恥の性(角川文庫)』 関連記事 CA、モデル、クラブママ――女社会のドロドロを見続けた官能作家が語る“女同士”の性「男はバカ」と悟った初体験、不倫同棲、父との確執――官能小説家が明かす「セックスを書く私」「駆け落ち」「熟女パブ」「別居婚」……波瀾万丈の女流官能作家が語るSMの扉を開いた男「一生セックスなしでも3日泣くだけ」官能を描く作家・南綾子、その意外なコンプレックス「セックスによって男を食い殺す女」怪談×エロスの作家・岡部えつが語る“女の恨み”