西山茉希、夫・早乙女太一へのどろっとした怨み節に見る「離婚危機説が絶えない本当の理由」
つい嫌みを言わずにはいられないくらい、解消されない不満をたくさん抱えているが、その一方で言いたいことを言わず、夫に気を遣う。そして夫に体を求められないことに関しては「女として悲しくならない?」と泣き顔になる。
同番組で明かされたこれらの西山の話をひっくるめると、西山は夫が好きで、どうにかしてかまってほしくて、夫をうまく動かす方法を研究しているけれど、思うような効果が出ず、かつ夫に期待することもやめられず、イライラしているということではないだろうか。
男も女も、人間はそんなに簡単に変わら(れ)ない。特に早乙女は20代前半と若く、大衆演劇界のスターという特殊なポジションにいることを考えると、変わってくれる可能性は限りなくゼロに近いように思う。
こういうときは、思い切って離婚するか、この人は変わらないと割り切ってしまうかのどちらかしかないが、西山は滑稽なまでに生真面目に、夫と戦い、相手を変えようとすることをやめない。
西山の生真面目さが表れていたのは、数年前の『さんまのまんま』(関西テレビ)である。DV疑惑の後、一度は破局したと思われていたが、妊娠が発覚して結婚。同番組に出演した際に、「こんなに本音で本気でぶつかった人は初めて」と早乙女を表現していた。この発言には、「本音で物を言えばわかり合える」「喧嘩で理解は深まる」という意識が見え隠れするが、言葉で全てが解決するなら、離婚も戦争も起きない。言葉は万能ではないのだ。
あきらめる、という愛情が、夫婦の間にはあると思う。理想の夫をあきらめたとき、夫がこちらに歩み寄ってくることもあるだろう。そのときを信じて待って、と言いたいところだが、今の西山に待つパワーがあるかは甚だ疑問である。
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。
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