仁科友里の「女のためのテレビ深読み隔週報」

西島秀俊の「結婚7カ条」に深読みした、“高条件”を掲げる男とそれを飲む女の本音

2014/12/07 11:45
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「『MOZU』オフィシャルガイドブック」(集英社)

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の芸能人>
「西川先生も、昔は『条件』って言ってましたけど……」バナナマン・設楽統
『ノンストップ!』(フジテレビ系、11月26日放送)

 俳優・西島秀俊の結婚について報じる「女性自身」(光文社)の記事を読んで、「条件をつける人の条件」について考えた。

 西島と言えば、かつて結婚について7つの条件を掲げていたという。具体的に挙げると下記の通りである。

1.仕事のワガママは許すこと
2.映画鑑賞について行かない
3.目標を持ち、一生懸命な女性
4.“いつも一緒”を求めない
5.女の心情の理解を求めない
6.メール返信がなくてもOK
7.1カ月半会話なしでも我慢すること


 記事によれば、西島の結婚相手となった20代女性は上記の条件をクリアした上、西島の肉体美を保つための食事作りなどもこなす大変優秀な女性であるらしい。

 条件をクリアすれば、結婚。私には、結婚をオーディションのように捉える発想がなかった。私の認識では、結婚について積極的に「条件」を公言する人は、実は結婚する気がないのだと思っていたのだ。

 例えば、西川史子。冒頭の発言は、『ノンストップ!』で西島結婚の話題の際、西川がかつて「年収4,000万円以上の男性が結婚の条件」と言っていたことを受けて、司会のバナナマン・設楽統が西川に振ったものである。西川は『女盛りは、賞味期限が切れてから』(マガジンハウス)において、年収4,000万発言により注目されることとなったが、仕事が楽しく、またモテるので結婚する気がなかった、つまり営業上の戦略であったことを認めている。

 それでは、結婚する気もないのに、なぜ「条件」を掲げるかといえば、「自信があるから」である。例えば、西川の「年収4,000万」は、一般人のレベルでいえば、法外な要求にも思えるが、西川が裕福な開業医の子女で、かつ本人にも経済力があり、ミス日本のファイナリストに選出される美貌の持ち主であったことを考えると「じゃ、しょうがないか」と思えてくる。

『「MOZU」オフィシャルガイドブック』