サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「BAILA」の平成世代ノリが必死すぎ カルチャー [女性誌速攻レビュー]「BAILA」1月号 平成世代迎合を図った「BAILA」、「BUZZってる」のセンスに感じたアラサー雑誌の必死感 2014/12/25 21:00 女性誌速攻レビューBAILA 次の着回し特集は「ZARA、ミラ オーウェン、ユニクロ プライスコンシャス着回し14Days」。この3つのブランドのアイテムで14日間がんばりましょう、という着回し企画です。こちらは逆に生活感が等身大すぎて、安らぎよりも悲しくなってきてしまいました。着回し15アイテムの合計が10万5,048円(コート2着を含む)。会社の大事なレセプションで着る服くらい、ZARAの5,546円じゃなくてもいいじゃない! そして最後は「潜入捜査もおしゃれ&スマートに 絵美里スパイになる。モノトーンベース着回し2Weeks」。え? スパイ……と面食らいましたが、こちら人気作家・柚木麻子さんが原作・脚本を担当した着回し企画なんです。ちなみに主人公は、絵美里28歳、つい最近派遣切りにあったばかりだけど、みんなに内緒でつきあっているS社御曹司との関係は絶好調だから問題なし! と、つまりは無職という斬新な設定です。 ざっくりあらすじを説明すると、絵美里が彼氏の会社のごたごたに巻き込まれて、容疑者になってみたり、スパイになってみたりするわけですが、一番の見どころはその豪快な金銭感覚。1日目に事件の容疑者になり、家に帰れなくなった絵美里は、2日目に服を買い足してビジネスホテルに潜伏します。その “取り急ぎ”購入したものとは……「スパイと言えばやっぱりトレンチ」の8万5,000円、「グレーのニット」5万3,000円など、13アイテムなんと37万9,233円也! 繰り返しますが、絵美里は無職。その後も絵美里は、新聞記者に大人の色気で近寄ってみたり、事件解決後、ちゃっかり仕事を手に入れてのし上がってみたりと大活躍で、やはり御曹司と付き合っちゃうだけのメンタルの持ち主でした。 というわけで、これが巷でBAZZってるらしい「BAILA」の着回し企画。3本ともそれぞれ傾向がはっきり分かれており、幅広い読者を取り込もうとしている感が窺えます。14日間着回した服の総合計が10万5,048円の人と、1日で取り急ぎ買った服の総合計が37万9,233円の人とじゃ、話題がまったく合わなさそうですが、そこを「コンサバ」という共通項で結ぶことでバイラーズという集団ができ上がっているような気がしました。まぁ、スパイ絵美里は「AneCan」(小学館)あたり読んでそうだけど……。 いつもの読者層よりもストライクゾーンを大きく取った「BAILA」1月号。しかしお洋服に国境はありません。今までサマンサタバサが大好きだった「AneCan」女子も、SEKAI NO OWARIに胸をときめかしている平成世代女子も、「コンサバなネイビーのニットが着たい!」と願うのならば、きっとバイラーズのお姉さんたちは受け入れてくれるはず。今後、「BAILA」がどのような路線に進んでいくのか、次号が楽しみです。 (ルイーズ真梨子) 前のページ123 最終更新:2014/12/25 21:00 Amazon 『BAILA(バイラ)2015年 01月号 [雑誌]』 BUZZってる男が鈴木拓なのが「BAILA」姉さんの茶目っ気よ 関連記事 「AneCan」に染み付いた、エビちゃん&もえちゃんの呪縛と“ワンランク上の女”目線セフレをこき下ろす「steady.」自身に感じた、“意図せずセフレになりがち”な女の特徴雑誌より読者の方がモテている? 虚しくこだまする「ar」の「Sexy Lady」という女性観「MORE」男子座談会、「結婚に焦る女はみっともない」の幼稚過ぎる論拠「Gina」渾身のモテ企画は、男嫌いを増殖させるプロパガンダ!? 次の記事 中国、城田をカミングアウト済み報道 >