サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー思考を上手に切りわける「ar」の賢さ カルチャー [女性誌速攻レビュー]「ar」11月号 女目線と男目線を器用に使い分ける、「ar」のバランス感覚 2014/11/02 16:00 女性誌速攻レビューar 「ar」2014年11月号(主婦と生活社) 「雌ガール」や「おフェロ」といった声に出して読みたくないコピーが目立ち、本気でモテる気があるのかいまいち不明だったビューティ&ファッション誌「ar」。しかし、今月号ではまじめに男目線を意識しだしたようです! 「男子はやっぱりデニムがスキ(らしい!)」というページは、女性誌にありがちな、男の意見を聞いてみる企画。男は女性のどんなデニムスタイルが好きなのか、どこに魅力を感じているのか、勝手なことを言いまくっています。いわく、「やらしくない色気がある」「清楚感があるけど、アクティブな感じ」「コンサバではないお姉さん感」「ボーイッシュ感があるのにSEXY」「ヒップラインが出るけど下品な感じがしない」……と「○○なのに××」ばかりで、とんちをふっかけられている一休さんの気持ちになりました。 さらに、「デニムが似合うオンナ」のイメージについては、「仕事も遊びも、ライフスタイルが充実している、自立した女性」「自立したオンナ、カッコいいオンナ、スタイルのいいオンナ」と、たかがデニムにずいぶんとハードルを上げられてしまいました。パッと頭に浮かんだイメージは浅野ゆう子なんですが、合ってます? ていうかですね、そもそもデニム(つか、ジーパン)って「あー、今日は洋服選ぶのめんどくせ」というときにはくモンじゃないんですか? たぶん大半の女性はそうだと思うので、デニムに過剰な理想や夢をねじ込むのはやめてください! <トピック> ◎男子はやっぱりデニムがスキ(らしい!) ◎雄ボーイ、僕が恋する雌ガール ◎モテていいならロングにすべし! ■「雄ボーイ」は、根付かなそうな予感しかない 「ar」の男目線はこれだけじゃありません。「雄ボーイ、僕が恋する雌ガール」という新連載が始まりました。この企画は、「男性が実際に雌ガールに求めるものは?」を、雄ボーイ、つまり男性に聞くというもの。今回は、コスメブランド「THREE」の雄ボーイ34歳が登場。「ar」と汐留の広告会社で発足した「美.ラボ」なるチームのコラボ企画だそうで、半分は「THREE」のPRになっているのですが、「メイクに関しては、やっぱりナチュラルな雰囲気」「自然体でいられる自信の表れ」「髪は黒髪で肩にかかるくらい」「ファッションは、パンツにジャケットとかベーシックな感じ」「身長165cm以上!」「全体の雰囲気でいうと、水原希子ちゃんみたいな!」といった、その雄ボーイの個人的な好みがチョイチョイ挟まれています。 12次のページ Amazon ar (アール) 2014年 11月号 [雑誌] 関連記事 感情を解き放って「自分が満足状態にあること」=モテだと促す、「ar」の残酷さ“雌ガール”と“おフェロ”推し「ar」は、女が女を愛でるための雑誌女子グラビアは秀逸でもイケメン消費が下手! 女性誌の弱さを露呈した「ar」ダイエット企画に「○kg痩せ」は必要ない! 統一された世界観で女子を救う「ar」酔っ払いメイクを推す「ar」の“かわいいのひとりよがり”感