仁科友里の「女のためのテレビ深読み隔週報」

元テレ東・亀井京子アナの余計な一言に垣間見える「女同士のマウンティングの真実」

2014/05/08 19:00
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亀井京子オフィシャルブログより

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の芸能人>
「10歳くらい年上のママなんだけど」元テレビ東京アナウンサー・亀井京子
『踊る踊る踊る!さんま御殿!!』(4月29日放送、日本テレビ系)

 「自慢をしない」「自虐もほどほど」「美貌や収入の“格差”など、ないことのように振る舞う」オンナ同士の付き合いには、いろいろとルールがあると言われているが、元テレビ東京アナウンサー・亀井京子が、図らずもそんなオンナ同士のややこしさについて、扉を開いてくれた。

 亀井は、女子アナを経て、読売ジャイアンツ(当時)の林昌範選手と結婚して寿退社という、女子アナの王道を歩んだ人ではある。が、テレビ東京出身だけに、知名度はそう高くない。夫も二軍をうろうろするなど、「メジャーな仕事のマイナーカップル」と言える。

 プロ野球選手の妻にスポットが当たるのは、たいてい夫が一流であり、妻の努力と夫の成績が「比例」している場合である。「夫がすごいのは、妻もこんなに努力しているから」というのが、世間が求める夫婦像だが、亀井夫妻の場合は、妻の努力と夫の成績は「反比例」している。亀井が頑張れば頑張るほど、夫の成績は悪くなっているのだ。


 『有吉反省会』(日本テレビ系)において、亀井は開運のために行っている数々の行動を披露した。玄関とトイレはぴかぴか、盛り塩、夫のパンツは赤。ここまでなら、どこにでもいる風水好きだが、初詣は神社を七か所巡る、寒川神社のお札は全種類制覇、たくさん買いすぎた観葉植物のせいで家はジャングル化、「夫の応援団を増やすため」にペット(犬、カブトムシの幼虫30匹、ヤドカリ、ザリガニ、亀)をたくさん飼う、というあたりで、共演者の大久保佳代子は「必死すぎて怖い」、有吉弘行は「神社の中に住め」と引き気味に語った。何かにとりつかれたかのように、亀井は開運行動に励むが、まったく結果に結びつかないことが、どこかおかしみを誘い、最近ちょくちょくテレビに出ているようだ。

 そんな亀井が『踊る踊る踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)に出演した際、「私をビックリさせた女の言動」というコーナーにおいて、妊婦健診で出会った「プライバシーを遠慮なく訊ねる女性」について語った。「結婚前は何をしていたの?」という質問に、亀井は「(女子アナではなく)会社員」と無難に語るも、「旦那さんは何をやっているの?」と問われ、「野球をやっていた」と明かしたという。

 すると次回の健診で、その女性は

「見たよ、ネットで。アナウンサーだったんだね」
「アナウンサーって、何でプロ野球選手と結婚するの?」
「もっといい出会いないの? 女子アナって」

 と、亀井を質問攻めにした。それに対し、亀井は「出会いもなくて。25歳で結婚したの」と語り、今の夫を選んだ理由について「(番組が終わった後の)深夜に、一緒にドンキに行って騒いでくれる人なんて、夫以外いなかった」と答え、そして冒頭の「10歳くらい年上のママなんだけど」という発言を放ったのである。


『高島彩 彩日記‐Birth‐』