サイゾーウーマンコラムブス本界の“使える”ダイエット本 コラム [連載]安彦麻理絵のブスと女と人生と ブス本界に燦然と輝く、ドリフ「もしもコント」風味の“なったつもり”ダイエットの底力 2014/03/23 21:00 安彦麻理絵のブスと女と人生と (C)安彦麻理絵 「ビューティライフスタイリスト」という少々謎な肩書きを持つ、神崎恵さんの本が、なんだかすごい。書店の、女性向けモテ指南本コーナーで、きっと皆さんも一度は目にした事があるのではないだろうか? 『読むだけで思わず二度見される美人になれる』……あからさますぎるタイトルに思わず、二度見どころか、しばらくの間、表紙をガン見してしまった私である。ほかにも『いるだけでどうしようもなく心を奪う女になる』だの『会うたびに あれっ、また可愛くなった?と言わせる』など、自称ブス本ハンターの私のハートを鷲掴みするようなタイトルがズラリ。なかでも、思わず唸らされたタイトルが『すれ違いざまに恋に落とす』……すれ違いざまに財布を抜き取る、とかではなく、すれ違いざまに恋に落とす、のである。書店で、爆笑しそうになりながらも「……負けたわ!!!」という敗北感を感じたのは、これが初めてかもしれない。女性向けモテ指南本の「極み」みたいなタイトルである。 そして、近日発売予定らしい本もまた、期待を裏切らないタイトルであった。なにしろ『あのコの可愛さは普通じゃないと噂される女になる』ときた。最近の私は、書店に行くたびに、神崎さんの本の表紙をじっくりとガン見する。そして「ああ、なんて秀逸なタイトルだろう……」と、味わい深いコーヒーを飲んでるような気分に浸るのである……しかし。そこまでしておいて実は私、彼女の本を今まで一度も「立ち読み」したことがないのである……なぜなら。「……恥ずかしいから」。その一言につきる。今まで、数々のブス本に手を染めた私が、「恥ずかしくて立ち読みできない」って、よっぽどな本である。ブス本界の女王……クイーン・オブ・ブス本。作者からすれば、まったくありがたくない称号かもしれないが、しかし私は、激しいリスペクトと共に、こう呼ばせて頂こうと思う。今後の神崎さんの本(の、タイトル)に、さらなる期待を込めて。 ところでブス本といえば、最近私が非常に感銘を受けた本がある。わたなべぽんさんのエッセイコミック『スリム美人の生活習慣を真似したら1年間で30キロ痩せました』という本なのだが……ブス本界では最近、こういう長文のタイトルが大流行なのだろうか? とにかく、内容はそのままズバリ「スリム美人になったつもり!! で生活してたら、95キロから30キロ痩せた」という、わたなべさんの1年間の奮闘記である。「なんだかまた新手のダイエット法が出てきたな」というのが、書店で見た時の最初の印象。ダイエットに振り回される人生なんてもうコリゴリだったから、いくら平積みになっていても、立ち読みする気にもならなかった……が、しかし。そんなふうだった私がどうしてこの本を買うに至ったかというと、キッカケはうちで飼ってる「柴犬」、である。 123次のページ Amazon 『もっと! スリム美人の生活習慣を真似したら リバウンドしないでさらに5キロ痩せました (メディアファクトリーのコミックエッセイ)』 関連記事 「カワイイの残骸」を顔からかき集めても、気持ち悪いといわれる中年のオチ小型犬のキャピキャピ感、和犬や大型犬の絆感、犬選びに見る「女の本質」期待を裏切らない女・長谷川理恵の「仕事」ぶりが、ゲス魂を揉みほぐす「ブス!」と言われるのとは別枠のダメージ、「なんか疲れてる?」の一言ババアになっても大暴れ! 女は「女」ってだけで、図太く図々しくたくましい!