サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「AneCan」にとってモテとはCA カルチャー [女性誌速攻レビュー]「AneCan」3月号 サイバーエージェント女子をモテ教祖に崇める「AneCan」の、モテへの内弁慶ぶり 2014/02/25 21:00 女性誌速攻レビューAneCan 「AneCan」3月号(小学館) 「AneCan」(小学館)といえば、「CanCan」から続くフェミニンファッションの系譜にある雑誌です。同誌の信条は、アネサー(同誌におけるアラサーの意)の悩みや気持ちに「寄り添い、応え、時には火をつける導線を作ってその先へ進めるよう、扉を開ける存在でいたい」とのこと。ふんわりしすぎて難しいですね。さて、蛯原友里扮するオードリー・ヘプバーンが目印の3月号は、表紙からしてフェミニン臭は押さえられエレガント色強めとなっています。もちろん、エレガントと言いつつも、所謂エレガント代表の「25ans」(ハースト婦人画報社)とは違います。エレガントっぽいフェミニンというか、フェミニンぽいエレガントというか……。とりあえず、これまでのフェミニン一辺倒ではなさそうです。 <トピックス> ◎こなれてる!亀ベーシック、大人かわいい(はあと)入江ベーシック ◎アネサー世代へ、「漫画再入門」のススメ ◎本命カノジョの週末カジュアル ■オシャレするより「女子アナコスプレ」! 毎月毎月、さまざまな女性ファッション誌が「こなれ感」「ぬけ感」と声高く連呼しています。それまでピンヒールしか紹介しなかった雑誌までもがスニーカーを押し始めたりと、カジュアル勢力の波は確実に訪れているでしょう。たしかに、筆者も有名おしゃれスタイリストさんの「こなれ感」を演出している特集は大好きです。しかしながら、この「こなれ感」、自分でやろうとするとなかなか難しい。「ボトムをスウェットにチェンジするだけ!」なんて書かれてたりしますが、それだけではもちろんダメです。ヘアやメイクも含めバランスよく全体を変化させないと、「こなれ感」どころか「不思議感」や「TPOないです感」を一気に醸し出してしまいます。 「AneCan」も、時流に乗って「こなれてる! 亀ベーシック」企画をはじめ、「本命カノジョの週末カジュアル」などでカジュアルを推進。「ふんわりスカートにカジュアルなダンガリーシャツを一巻き」や、「ドレッシーなワンピースにスポーティなパーカーを合わせる」など、基本的なことを丁寧に指導しており、ヘアについても「春は『巻かない』ヘアが新しい!」と、カジュアルなのに巻き髪姿の“イタい”アラサーにならないよう指導する様子がうかがえます。 ああ、10年ほど前にエビちゃんコスプレでフェミニン啓蒙された赤文字代表「CanCan」読者が、今度はこうして慣れない青文字系カジュアルに身を呈する日が訪れるとは……と思わず時の流れに思いを馳せてしまいました。もうアネサーの興味は、エビちゃんより人気スタイリストや海外セレブ、海外ブロガーに移り変わったのでしょうか。たしかに、海外セレブを見ても、フェミニンな人は皆無ですが、そのような「こなれ」ファッションを「AneCan」女子がする必要はないのでは? 「AneCan」は長年培ったフェミニンの土壌を大事にしないと! 123次のページ Amazon 『AneCan (アネキャン) 2014年 03月号 [雑誌]』 関連記事 「私の大嫌いな"モテ"という言葉」......連載で山田詠美が「GINGER」のモテ解禁に反発!?「Can流」=非モテファッション! イケメンがスカートやミルキー配色を全否定アラフォーはモテより「チヤホヤ」! 「DRESS」のオヤジョ論とその欲望モテのトレンドは「グループモテ」! 女子中高生の複雑化するモテ実態「CanCam」と姉妹誌に? 「an・an」がいまさら「モテ」に全力投球