サイゾーウーマン芸能アーティストK-POP「限界」の始まりか? 芸能 K-POP「限界」の始まりか? NiziU、アリーナではなくホールツアー開催で透けて見える“人気の陰り” 2025/06/14 12:00 サイゾーオンライン編集部 女性タレント 【サイゾーオンラインより】 NiziU(写真:Getty Imagesより) 9人組ガールズグループ・NiziUが、初の全国ホールツアーを9月から開催する。21都市32公演というグループ史上最多公演数となるツアーだが、これまでのアリーナ規模のツアーではなくホール規模のツアーということで、人気縮小を懸念する声も聞こえてくる。 日本のソニーミュージックと韓国のJYPエンターテインメントによるオーディションプロジェクト「Nizi Project」の合格者たちにより、2020年6月に結成されたNiziU。同6月30日に配信リリースされたプレデビューミニアルバム『Make you happy』は発売開始3日間で、国内音楽配信サイトで64冠を獲得。同12月2日に正式デビューすると、そのまま年末の『NHK紅白歌合戦』にも出場し、まさに一気に大ブレイクを果たした。 ライブ活動としては2022年に初のアリーナツアーを開催し、同11月には東京ドーム公演2デイズも成功。その後、2023年、2024年とアリーナツアーを開催しているが、2025年はホールツアーの開催となった。 「通常、人気が拡大しているアーティストであれば、コンサートツアーの会場規模の縮小はない。もちろんキャパ1万人規模のアリーナツアーからキャパ2000人規模のホールツアーに移行すれば、それまで行けなかった地方都市にも行けるので、幅広いファンへのサービスにも繋がります。しかし、会場が小さくなればそれだけ“集客力が落ちた”という印象になるのも事実。アーティストのブランディング的にはネガティブで、実際にNiziUの人気に陰りが出てきているということだと思います」(レコード会社関係者) ちなみに、今回のホールツアーのチケット料金は全席指定の1万2500円。昨年から今年にかけて開催されたアリーナツアーのチケット料金も同じく1万2500円だった。今回の料金について、エンタメウォッチャーの大塚ナギサ氏は「割高になった感はある」と言う。 「一般的にコンサートのチケット料金は、キャパが大きいアリーナ会場の方が高く、ホール規模の方が安く設定されるものです。アリーナはお金をかけた派手な演出も可能ですが、ホールだとそもそもお金をかけた演出が難しく、制作費自体が小さくなりますからね。またアイドルグループの場合、アリーナクラスでも1万円前後のチケット料金になるケースも多く、今回のNiziUのホールツアーのチケット料金は、やや高めの設定だと言えるでしょう。 チケット料金の相場が上がっている現状もあり、制作サイドとしてもいたずらに料金を高くしているわけではないのは確かだとは思いますが、少々複雑な思いを抱えているファンもいるのでは」(大塚氏、以下「」内同) いずれにしろ、デビュー当時のような圧倒的な勢いは感じられないNiziU。どういった背景があるのか。 まず考えられるのは、ライバルグループの増加だ。韓国でのオーディション番組ブームを受けて日本国内でも、「PRODUCE 101 JAPAN」シリーズや「Nizi Project」などのオーディションが開催。オーディションが乱立し、多くのアイドルグループが誕生した。ライバルグループが増えれば、その分ファンの取り合いになるのは自然の流れだ。オーディション番組発のガールズグループとして先駆者的存在であったNiziUであっても、その過当競争に飲み込まれる。 さらに、NiziUがK-POPのスタイルを踏襲したグループであることも、見逃せない要素になっているようだ。 「K-POPグループの場合、新曲やアルバムのリリースを“カムバック”と呼び、そのカムバック期間は積極的にメディアに露出しますが、その期間が終わるとメディア露出が激減し、準備期間に入る。韓国のJYPエンターテインメント所属のNiziUもどちらかといえば、K-POPのスタイルに近い形で活動しているように見えます。 しかし日本の芸能界の場合、男女問わずメジャーアイドルグループは、リリースの有無にかかわらず、継続的にメディアに露出したり、ツアーを行ったりすることが多く、準備期間を設けることはあまりない。言うなれば日本のアイドルグループは“活動し続けること”で人気を確保しているわけですが、NiziUの場合それが難しいという事情があると思います」 一方で、主に地上波テレビのドラマやバラエティー番組では、女性アイドルよりも男性アイドルのほうが起用される機会が多いという事情もある。 「旧ジャニーズ事務所時代からの流れもあり、売り出し中の男性アイドルグループのメンバーは、バラエティーのゲストに呼ばれたり、ドラマにキャスティングされたりしやすい傾向にある。オーディション番組出身グループも同様で、たとえば“日プ”出身グループであれば、JO1やINIのメンバーに比べると、ME:Iのメンバーの個別の露出はそこまで多くはない。単純に女性アイドルグループは“出代”が決して多いわけではなく、少ない枠をたくさんのライバルたちで奪い合っているという状況もあるので、人気を長く継続させるのは簡単ではありません。それが、準備期間を挟んでカムバックするK-POPスタイルの活動だと、なおさら露出が難しくなるのだと思います」(大塚氏) 瞬間的に大ブレイクするK-POPスタイルのオーディション出身ガールズグループだが、継続的に高い人気を確保するのはまた別の話。過酷なオーディションを勝ち抜いた才能を“使い捨て”にすることにもなりかねない。日本の芸能界におけるK-POPスタイルグループのあり方が、問われ始めていると言えそうだ。 (取材・文=サイゾーオンライン編集部) サイゾーオンライン編集部 芸能・政治・社会・カルチャーなど、さまざまな情報を独自の切り口で発信するニュースサイト。 X:@cyzo サイゾーオンライン 最終更新:2025/06/14 12:00 関連記事 2023年『紅白』、視聴者の不満ポイント5つは? 『ブギウギ』ナシ、NiziUほか謎選曲NiziU、現地メディアが「9月に韓国デビュー」報道も……日本向け“かわいい路線”は通用しない?NiziU、新アルバム発表も「ジャニーズとまた被った」? オリコン“2位続き”のワケ『紅白』2023年、視聴率は“大爆死”間違いなしも……NHKがアニソン、K-POP推すワケTOKIO・松岡昌宏、K-POPグループ名を読み間違える! 「横文字が多くて大変」女子高生からのメールに本音