芸能
2024年4月期のGP帯連続ドラマ

【4月期ドラマ視聴率ランキング】1位は長谷川博己『アンチヒーロー』、3%台のワースト「日テレ2作」は?

2024/07/01 19:15
仲宗根由紀子(エンタメライター)
影のある弁護士役を好演した長谷川博己(C)サイゾーウーマン

 『街並み照らすヤツら』(日本テレビ系、土曜午後10時)が6月29日に最終回を迎え、全作品が放送終了した2024年4月期の民放GP帯春ドラマ。日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日で放送された14作品を対象に、平均世帯視聴率の全話平均をランキングで紹介する。

目次

トップは『アンチヒーロー』
2位は木村拓哉『Believe』
3位は井ノ原快彦『特捜9』
全話平均視聴率ランキング

トップは長谷川博己『アンチヒーロー』、「続編フラグ立った」か

 トップは長谷川博己主演の日曜劇場『アンチヒーロー』(TBS系、日曜午後9時)で、全話平均は10.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だった。

 『アンチヒーロー』は、検察側の証拠がそろっていても無罪を獲得する弁護士・明墨正樹(長谷川)の姿を描く逆転パラドックスエンターテインメント。放送前の情報解禁をあえて最小限にするという同枠『VIVANT』に近いプロモーションを行った。

 TVerやNetflixでもランキング上位に食い込むなど、ネット視聴でも健闘していた同作。テレビ局が重視するコア視聴率でも民放春トップをひた走り、若い層からも支持されていたようだ。

 なお、単話の自己最高は第2話の12.8%で、最終回はこれに次ぐ高視聴率12.2%を記録。最終回では、北村匠海演じる弁護士が、留置所内にいる主人公の明墨に「あなたを無罪にして差し上げます」と宣言するシーンで終わったため、「北村主演の続編が制作される?」「続編フラグ立った!」と期待するファンも散見された。

2位は木村拓哉『Believe-君にかける橋-』、最終回に不満のワケ

 2位は、木村拓哉が主演を務めるテレビ朝日開局65周年記念ドラマ『Believe-君にかける橋-』で、全話平均10.3%。最終回は自己最高かつ『アンチヒーロー』超えの13.2%を記録し、有終の美を飾った。

 同作は『アンチヒーロー』同様にあらすじに関して事前情報が少なかったことから「橋作りに情熱を注ぐ主人公のお仕事ドラマ」と思っていた視聴者も多かった様子。

 しかし実際は「脱獄犯となった主人公の逃亡劇」が主だったため、「思ってたのと全然違う!」「キムタク、全然橋作らないじゃん!」と視聴者から驚きの声が相次いだ。

 最終回では、天海祐希演じる妻と主人公の“夫婦愛”が感動を誘い、「最高の夫婦の物語で号泣した」「木村拓哉と天海祐希に夫婦役を演じさせた人、天才かよ」などといった賛辞が続出。

 一方、竹内涼真演じる刑事の活躍に期待が寄せられていたものの、後半では物語の主軸に関わらなかったため、「あの刑事、中盤まで何かしでかしそうな雰囲気出してたけど、最後は何もなかったな……」などと不満げな声も上がっていた。

3位は井ノ原快彦『特捜9』、最終回で犯人捕まらず賛否

 3位は同じくテレ朝系の人気刑事シリーズ『特捜9』のseason7(水曜午後9時)で、全話平均は8.7%。同作は警視庁捜査一課特別捜査班の主任・浅輪直樹(井ノ原)をはじめとした特捜班が難事件に挑む物語で、今シーズンは“多様性”がテーマだった。

 season7の単話の平均世帯視聴率は7~9%台で、一度も2ケタに届かなかったのは今シーズンが初。コア視聴率も相変わらず苦戦しており、若い視聴者へのアプローチが課題となっている。

 なお、第9話と第10話(最終回)でフェイク動画を題材とした一つの事件が描かれたが、真犯人が捕まらないままシーズンが終了。どうやら1年後に放送されると思しきseason8に持ち越されるようだが、「続編あるってことだよね? 楽しみ!」「1年も空いたら話忘れちゃうよ」などと賛否を呼んでいるようだ。

 また、ランキング下位には、日本テレビ系の『ACMA:GAME アクマゲーム』(日曜午後10時30分)と『街並み照らすヤツら』が続いており、共に全話平均は3%台と惨敗。今期の日テレは、5位の『花咲舞が黙ってない』(土曜午後9時)を除いて不発となった。

 『アンチヒーロー』と『Believe -君にかける橋-』がトップ争いを繰り広げた春ドラマ。7月期の夏ドラマはすでに一部がスタートしているが、日曜劇場の連覇はあるだろうか。

2024年4月期連続ドラマ、全話平均視聴率ランキング(民放4局、午後8~10時台)

1位『アンチヒーロー』(TBS系、日曜午後9時) 10.8%

2位『Believe -君にかける橋-』(テレビ朝日系、木曜午後9時) 10.3%

3位『特捜9』season7(テレビ朝日系、水曜午後9時) 8.7%

4位『Destiny』(テレビ朝日系、火曜午後9時) 7.5%

5位『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系、土曜午後9時) 7.3%

6位『ブルーモーメント』(フジテレビ系、水曜午後10時) 6.7%

7位『366日』(フジテレビ系、月曜午後9時) 6.1%

8位『アンメット ある脳外科医の日記』(フジテレビ系、月曜午後10時) 6.0%

9位『9ボーダー』(TBS系、金曜午後10時) 5.5%

10位『イップス』(フジテレビ系、金曜午後9時) 4.7%

11位『Re:リベンジ-欲望の果てに-』(フジテレビ系、木曜午後10時) 4.6%

12位『ミス・ターゲット』(テレビ朝日系、日曜午後10時) 3.8%

13位『ACMA:GAME アクマゲーム』(日本テレビ系、日曜午後10時30分) 3.6%

14位『街並み照らすヤツら』(日本テレビ系、土曜午後10時) 3.4%

※視聴率が一部報じられていない『くるり~誰が私と恋をした?~』(TBS系、火曜午後10時)は除外

仲宗根由紀子(エンタメライター)

芸能誌の編集を経て、現在は国内・国外ドラマレビューを中心に執筆するライター。人気俳優のインタビュー経験多数。

最終更新:2024/07/01 19:17
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