[ジャニーズツッコミ道場]

Sexy Zoneの歴史とは、苦難の歴史である――「意地でも連続1位死守」への困惑

2023/06/10 18:00
太田サトル(ライター、アイドルウォッチャー)

ジャニーさんの思い付きで「こねくり回された」Sexy Zone

 Sexy Zoneの苦難は、CD売り上げの1位死守だけではない。とにかくSexy Zoneはデビュー後の数年間、なにかにつけて「こねくり回される」ことが多いグループだった。これはジャニー喜多川前社長が提唱した、Sexy Boyz結成などの「Sexy Family」構想や(後年、美 少年が一時期、「Sexy美少年」というグループ名になったこともその名残だろうか)、大型ユニット「Twenty Twenty」との連動なども影響してのものだと思うが、Sexy Zoneはメンバー編成の変動が激しく、ファンを(メンバーをも?)混乱させた。

 例えば4thシングル「Real Sexy!」のMVやステージでのパフォーマンスでは、佐藤勝利・中島健人・菊池風磨の3人と、松島聡・マリウス葉の2人が、衣装も含め、なんとなく2分割されたような編成に。年長3人側には岩橋玄樹や神宮寺勇太、岸優太といった“目立つ”ジャニーズJr.が、“目立つ”ポジションに配置され、見ようによっては、年少2人よりも“目立つ”という異例の事態が発生していたのだ。

 これもまた、Jr.を含めた「Sexy Family」としての見せ方だったのかもしれないが、やはりこの格差やJr.目立たせすぎ問題は、ファンから批判の声も多かった。そして7thシングル「男 never give up」から、Sexy Zoneはしばらくの間、正式に佐藤・中島・菊池の3人体制での活動に突入するなど、ますますファンの混乱を招く売り出し方をしていた。

 先に触れた1位死守のための苦闘に加え、ジャニーさんの思い付きによるメンバー編成の変動に振り回され続けたメンバーたち。やはりSexy Zoneの歴史は、苦難の歴史と言わざるを得ない。

Sexy Zone、ニューアルバム『Chapter II』にもさまざまな特典が

 そんな紆余曲折アリアリの歴史を経て、古巣のポニー・キャニオンから巣立ち、現在はジャニーズとユニバーサルミュージックがタッグを組んで新設したレーベル「Top J Records」で、22年末に脱退したマリウスを除く4人で活動を続けるSexy Zone。

 「Cream」の購入特典追加の一報を受けたとき、「ピンチの時にはやはりこうなるのか」と、過去の記憶がふと頭をよぎった。

 なお、『Chapter II』は、初回A・B+通常盤の3形態に加え、カードやクリアファイルなどの予約特典、グッズの抽選プレゼントやライブ会場販売分への開場限定特典など、さまざまな特典がすでに用意されている。

 オリコンでの初日セールスは、11.5万枚で1位となった。このまま安泰なのか、シングルに続き、念には念を入れて追加特典が投入されたりするのか。アイドルウォッチャーとして、非常に気になるところだ。

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太田サトル(ライター、アイドルウォッチャー)

太田サトル(ライター、アイドルウォッチャー)

ライター・編集・インタビュアー・アイドルウォッチャー(男女とも)。ウェブや雑誌などでエンタメ系記事やインタビューなどを主に執筆。

最終更新:2023/06/10 18:00

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