サイゾーウーマンコラム神林広恵「女性週刊誌ぶった斬り」高倉健、人生最大の失敗か? コラム “噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第646回】 高倉健、人生最大の失敗か? 誰も逆らえない養女のしたたかな“ビジネス” 2023/04/18 21:00 神林広恵(ライター) 女性週刊誌ぶった斬り! 「週刊女性」5月2日号(主婦と生活社)(C)サイゾーウーマン 下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る! 意外な展開になってきた4月15日の岸田文雄首相襲撃事件。逮捕された木村隆二容疑者の動機として、選挙制度に不満があったというのだ。木村容疑者は昨年、参院選で立候補したかったが年齢などが理由で不可に。それが不当だと国に損害賠償を求めて提訴までしていたらしい(請求は棄却)。なんと言っていいやら。 第646回(4/13〜4/18発売号より) 1位「高倉健さん 没後8年も“不器用”どころか……ついに“顔出し解禁”した養女が目論む厚顔ビジネス」(「週刊女性」5月2日号) 2位「ゆるキャラ頼み手越祐也に不発気配のワケ」(「週刊女性」5月2日号) 3位「米倉涼子と井上真央が囲んだ竹内結子さんの夫との意味深密会5時間」(「女性セブン」4月27日号) 先週、ビートたけしの“晩節汚し”一直線の模様をお伝えしたが、今週も“晩節”というか“死後”にさまざまなトラブルが勃発している高倉健さんに関する「週刊女性」の記事を取り上げたい。死後8年、ここにきて動きが急に激しくなってきたように思えるから。何の動きかって、高倉の養女の動きが、だ。 これまでの経緯を少しおさらいしたい。2014年11月、高倉が亡くなった後に世間が驚いたのは、それまで全く知られることのなかった高倉健の「養女」の存在が明らかになったことだろう。関係者の間でもごく限られた人しか知らなかった養女・小田貴月(たか)の存在。 そして小田の存在は関係者を不信感に陥らせ、さまざまなハレーションを起こしていく。親族に高倉の死をしばらく伝えなかったことで、親族が密葬に参加できず、さらに遺骨は海に散骨し、親族に渡そうとしなかった。遺産全てを相続し、高倉が大切にしていた愛車、クルーザーなどを売却し、自宅も大改築してしまう。養子縁組が成立したのが高倉の死の1年半ほど前の13年5月だったということも、人々の不信感を煽った。だが養女の口から出るのは “高倉の遺志”“高倉からの宿題”という言葉。誰も逆らえない――。 そんな小田だが、19年には高倉との日々を語った手記『高倉健、その愛』(文藝春秋)を刊行しているが、今年3月にも『高倉健、最後の季節(とき)。』(文藝春秋)を出版、さらに4月14日には“顔出し”を解禁した上で『アナザーストーリーズ 運命の分岐点』(NHK)の高倉特集に登場したのだ。 これを受け、「週女」では小田に関するさまざまな疑問を改めて指摘、そしてなぜ高倉の死から8年もたった今、このタイミングで素顔をさらしたのか、こう解説するのだ。 「時間をかけて正体を明かすことで“高倉健”という名前を利用したビジネスに乗り出したように見えます。今年中には、健さんの愛した料理のレシピ本まで出版するつもりとも話しています。ただ、さすがにこれまでの2冊と同じように“健さんからの宿題”とはいえないでしょう」(スポーツ紙記者のコメント) つまり本格的に“高倉健ビジネス”乗り出すのではと指摘しているのだが、この指摘は正しかった。というのも2日前の16日、驚きの発表があったから。小田が芸能事務所である生島企画室(会長・生島ヒロシ)と業務提携するというのだ。発表によれば新刊『高倉健、最後の季節。』発売を機に、“文化人”として活動することを決意したらしい。声を生かすことや本を書く仕事がご所望のようだ。そのため生島ヒロシが新刊を持ち、小田の隣に寄り添うという写真まで公開している。それだけではない。19から21日にかけ『生島ヒロシのおはよう定食|一直線』(TBSラジオ)にも出演するのだという。 これは、どう考えても高倉の遺志ではあるまい。「死後のことは任せる」「僕のこと、よく知ってるでしょ」。高倉がそう言い残したと語り、闘病中の見舞い拒否も高倉の意思だったという小田。疑わしいかもしれないが、どうしようもない。 しかも小田はしたたかだ。すべての財産を手に入れるさまも、高倉の財産を好き勝手するさまも、そして「週刊文春」(文藝春秋)で最初に自分の存在を明かし、文藝春秋から本を出す。顔出しはNHK、そしてフリーアナウンサーとして業界に長い生島ヒロシの配下に入る。恐れ入るほどのしたたかさだ。 しかし、その責任はやはり高倉にある。多くの人に愛されたであろう高倉だが、これは人生最大の失敗だったのではないか。小田を養女にしたこと、そして正式に(例えば弁護士に依頼してとか)遺言を残しておかなかったこと。死後の小田の行動を予想できなかったこと。小田は高倉の戸籍上、たった1人の“娘”だ。その娘が“高倉の遺志”だといえば誰も逆らえない。やはり、悲しい。 話題にならない手越祐也の冠番組とジャニーズ忖度 ジャニーズ事務所を辞めたNEWSの元メンバー手越祐也。その近況を「週刊女性」が報じている。記事によれば、退所後初の関東での冠番組がテレビ埼玉で始まったとのこと。めでたい。しかし初回の放送はあまり話題になっていないらしい。悲しい。さらに、ほかのテレビ局でも手越の冠番組の計画があるのだが、「どの局も内部からの反対意見が根強」い、らしい。その理由は「ジャニーズ事務所への“忖度”も含まれているのでしょうね」だって。 あまりにさらっと書いているのでムカついた。まるで他人事だから。あのBBCでの性加害報道や、その後も性被害者の元ジュニアの顔出し会見まであったのに一切無視かい。 イギリス公共放送「BBC Two」のゴールデンタイムで放送された故・ジャニー喜多川の性加害問題はいまだに尾を引いている。当然だろう。この番組は世界中に配信された。以前からこの問題を取り上げてきた「週刊文春」は毎号関連記事を掲載、そして性加害の被害者である元Jr.のカウアン・オカモト氏は日本外国特派員協会で記者会見を行った。 しかし、日本国内はどうだ。テレビは一切黙殺。新聞も申し訳程度に報じただけ。そしてテレビや雑誌は何事もなかったかのようにジャニーズタレントたちにオファーを続ける。そして女性週刊誌も一切この問題に触れず無視を決めこんだままだ。 何度でも言う。これは性加害の加担者であり、犯罪的だと。 米倉涼子、井上真央ら有名芸能人の会食記事 芸能人同士のつながりは豪華だ。会食も豪華なんだろう。今回「女性セブン」が報じた超有名芸能人を含む5人の会合も豪華っぽい。なにせ登場人物が米倉涼子、井上真央、岸部一徳、岸本加世子、そして故・竹内結子の夫だった中林大樹という面々なのだから。 記事によると「セブン」の目撃情報は以下のようだったらしい。4月上旬のある日の18時頃、岸辺、岸本、中林が都内鉄板焼店で食事を開始、しばらくすると井上が合流、そして米倉も登場、宴は5時間にも及んだという。 豪華である。そしてドラマ『ドクターX』(テレビ朝日系)がらみだ。みんな『ドクターX』に出演歴がある。特に米倉は岸辺を大変慕っているらしいしね。いや、井上は出演していないが、井上は岸辺と岸本と同じ事務所だって。なるほど。そして井上の“恋人”嵐の松本潤は米倉と飲み友達、だって。豪華だな。ついでに『ドクターX』の映画化が決定したらしい。すごいな。そして、特に内容がないこうした芸能人会食記事、好きだ。 北野武、再婚妻と東京を離れて“過去の人”! たけし軍団から決別宣言されたワケ 下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る! いやはや驚いた...サイゾーウーマン2023.04.11 神林広恵(ライター) 伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」(噂の真相)の元デスク。著書に『噂の女』(幻冬舎)、共著に"『日本を脅かす! 原発の深い闇』、『木嶋佳苗 法廷証言』(共に宝島SUGOI文庫)などがある。 記事一覧 最終更新:2023/04/18 21:00 楽天 高倉健、最後の季節。 芸能人会食記事、地味にいいよね 関連記事 北野武、再婚妻と東京を離れて“過去の人”! たけし軍団から決別宣言されたワケDA PUMPが低迷した本当の理由とは……触れない「週刊女性」に違和感篠田麻里子の離婚情報戦で勝利を収めた「週刊女性」、夫・T氏の“不倫”疑惑をスクープ!大谷翔平、家族取材NGでも“人となり”を明かした「女性セブン」渾身の記事三浦瑠麗氏、逮捕された夫より話題なのに……テレビや週刊誌がスルーのワケ 次の記事 『教場0』がいろいろ雑すぎ! >