オンナ万引きGメン日誌

エコバッグ窃盗犯の女VSベテラン万引きGメン! 防犯機器の「電源を抜く」狡猾な手口

2022/12/17 16:00
澄江(保安員)

うんざり顔の刑事登場! 万引きGメンも思わず「忙しくさせてごめんなさいね」

「いま無線で聞いたんですけど、またですか?」
「そうなんですよ。入った途端に現れて、お金もない人なんです。忙しくさせてごめんなさいね」

 人定を確認した後、少しイラついている様子の女性刑事が、並べられた商品の前に平然と座る女に問いかけました。

「こんなにたくさん、どうするつもりだったのよ? 転売?」
「いや、自分でも使うけど」
「自分でもって、それ以外は、なに?」
「知り合いにあげたり……」

 結局、逮捕されることなく基本送致された女は、その日のうちに帰されました。変わった受け答えを続けるので、不審に思った刑事が病院に連れて行った結果、なんらかの病気であると診断されたため在宅捜査としたそうです。

 翌朝、出勤すると店の正面出入口の真正面にパトカーが停まっていました。また訂正印かと思いきや、防犯警戒のためにいるそうで。これでは万引き犯はお店になかなか入ることはありません。


「これ以上、仕事を増やしてくれるな」

と言われているようで、意気消沈した次第です。

(文=澄江、監修=伊東ゆう)

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澄江(保安員)

澄江(保安員)

万引きGメン(保安員)歴40年以上。スーパーで品出しのパートをしている時に、万引き犯を捕まえたことがきっかけで、この世界に。現在も週5日は現場に立っている。

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最終更新:2022/12/17 16:00
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「買うつもりじゃなく」ほど怖い言葉はない