“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第606回】

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2022/06/21 21:00
神林広恵(ライター)

「女性自身」の“自民党女性蔑視”特集に拍手

 そんな「女性自身」だが、芸能ネタ以外では素敵な企画が掲載されている。それが“自民党女性蔑視”特集だ。参院選を控えた現在、自民党から女性に絡むスキャンダルがいくつも噴出、世間を騒がせている。

 その筆頭が「週刊ポスト」(小学館)が報じた吉川赳・衆院議員の“パパ活”疑惑だろう。18歳女性に4万円の小遣いを渡し、高級焼肉店で飲酒した上、高級ホテルで過ごしたというこの疑惑。情報番組などで大きく取り上げられたが、吉川議員は自民党を離党したものの議員辞職せずに雲隠れ。

 そして、もうひとつが「週刊文春」(文藝春秋)が報じた衆議院議長という重鎮・細田博之議員による、複数の女性記者などに対するセクハラ疑惑だ。しかも細田議員は報道を事実無根として民事提訴。これは現職の衆議院議長としては前代未聞の暴挙でもある。

 「自身」ではこの2つの疑惑を取り上げるだけでなく、過去の自民党議員が起こした女性スキャンダルとその顛末を紹介、こうしたスキャンダルの背景には自民党の“女性蔑視の風潮”があり、しかもそれは“自民党の体質でもある”と切り込んだ。

「自民党による女性スキャンダルを振り返ると、ほとんどが離党させるだけで問題をうやむやにしてきた」
「自民党内には“女は男の後ろをついてくるもの”という考え方がいまだに根強く残っています」
「議員や秘書、党職員の多くが、“女性にリーダーは務まらない”と本気で思っている現状があります」
「立場の弱い女性議員が声を上げることは、より一層むずかしいことなのです」


 素晴らしい指摘だと思う。そして吉川議員はともかく、マスコミが忖度しているからか、その卑劣な行為をあまり批判されていない重鎮・細田議長についても言及されていることも評価したい。参院選を控え、歴代自民党の“女性蔑視体質”に切り込んだ特集に拍手したい気分だ。

 所ジョージが自身のYouTubeチャンネル「SETAGAYA BASE工作部」を閉鎖するらしい。その理由は「広告などつけたくない なのに今年の6月1日から グーグルは勝手にアトランダムで つけるんだそうです」ということらしい。

 巨大IT企業の“勝手なやり口”に一石を投じる所ジョージの気概は素敵だが、一方、YouTubeは本業でないし、所さん、金持ちだからな、とも思ってしまった。

神林広恵(ライター)

神林広恵(ライター)

伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」(噂の真相)の元デスク。著書に『噂の女』(幻冬舎)、共著に"『日本を脅かす! 原発の深い闇』『木嶋佳苗 法廷証言』(共に宝島SUGOI文庫)などがある。

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最終更新:2022/06/21 21:00
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