【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

秋篠宮家が「推薦入試」にこだわり続ける事情――学習院のほかは「不合格」だった佳子さまに見る“事実”

2022/03/26 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

皇族の進学は「まぁまぁでいい」とする学習院の姿勢

――なんとも、二枚舌ですね。学校では皇族の子弟を特別扱いはしないから、「ほかの児童と問題を起こしたら、ご家族で問題を解決させるようにもっていかねばならない」としつつも、「皇族は祭祀が本当は大事なのだから、教育についてはほかの児童みたいに高い目標を掲げすぎなくてもよい」というのは……。

堀江 そうなんです。「お子さんが、何らかの理由で学校に多少行けない時期があったところで、そんなにカリカリしなくても大丈夫」くらいのメッセージを、おおらかに伝えたかったのかもしれませんが……。

 たしかにこの記事を書いた時、篠沢さんはALS(筋萎縮性側索硬化症)の闘病中で、人工呼吸器を喉にとりつけているので、すでに自力では発声できない、つまり声を出すこともできない状態で、ベッドの上で一日の大半を過ごしている状態でした。なので、体調は万全とはいいがたい。文章の論旨に矛盾があったところで、それを指摘すること自体、ヤボなのかもしれませんが、やはり……というのはありますよね。

――そういう背景を知ると、「まぁまぁ」とは言えないハイレベルな教育を、子どもたちに授けようとしている秋篠宮一家の決断は興味深く思えました。

堀江 「まぁまぁでいい」なんて言われ、あるいは思われているというのは、すべての皇族の子弟に対する学習院側の姿勢にもつながるような気がしてなりません。そういう態度で見守られていて、プライドが許すのかという問題は人間として絶対にありますからね。


 秋篠宮家は兄宮である現・天皇陛下から皇統を受け継ぐべき存在です。だからこそ、将来の天皇だと目されるご自分の皇子に、東大卒という特別なオーラをまとわせたいのでしょうか……。

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