サイゾーウーマンカルチャーブックレビュー『らんたん』と『マリメッコの救世主』 カルチャー 【サイジョの本棚・打ち合わせ編】 シスターフッドに支えられながら道を切り開いた女性を描く、『らんたん』『マリメッコの救世主』 2021/12/25 13:30 保田夏子 サイジョの本棚 今回紹介した2冊 『らんたん』 『らんたん』 日本における女子学校教育の黎明期に、自身の理想を追求した河井道。日本の女子教育に情熱を燃やし、恵泉女学園を創立した彼女の生涯を中心に、明治から戦後にかけて生きた女性たちを明るく描く。彼女を支えるゆりとのシスターフッドや、津田梅子、平塚らいてう、伊藤博文、野口英世、伊藤野枝、山川菊栄、白洲次郎といった当時さまざまな分野で活躍した人々との交流、波乱に満ちた生涯を描く大河小説。 『マリメッコの救世主』 『マリメッコの救世主』 1960年代、フィンランドでは女性一人でレストランに入ることが物議を醸した時代に、前代未聞ともいえる女性だけの広告代理店を立ち上げたキルスティ・パーッカネン。60代で私財を投じてマリメッコを買い取り、レトロ柄を復刻させて世界的ブランドに押し上げた名経営者の半生を描いたノンフィクション。 前のページ123 最終更新:2021/12/25 13:30 関連記事 話題のエッセー『常識のない喫茶店』と、『スカートのアンソロジー』に通底するハラスメントにNOを突き付けるための姿勢女性の幸せは「不当」なの?/愛情は素晴らしいが、すがって生きるものではない/差別心は「親しみ」の裏返し【サイ女の本棚】ドラマ『アンという名の少女』副読本にオススメ! 斎藤美奈子『挑発する少女小説』氷室冴子『いっぱしの女』誰も信用できない不安と、家族から受ける屈辱――認知症患者の日常を追体験できる村井理子『全員悪人』の悲しさコロナ禍の今こそ読みたい! 近現代の作家たちの“死生観”から死への「うろたえかた」を見つめ直す『正しい答えのない世界を生きるための死の文学入門』 次の記事 声優・武内駿輔、ものまねでブレーク!? >