映画『ロックダウン・ホテル 死・霊・感・染』公開インタビュー

40代から海外進出、そして「劇団四季」オタクに!  釈由美子さん「毎週月曜に“推し役者”さんをチェックしてます」意外な“大人デビュー”を直撃!

2021/06/22 15:00
木森さえ

「私はこんなことするキャラじゃない」という固定概念

――釈さんと同じ40代の女性で、外国語を習ったり、大学に通い始めたりと、新しいチャレンジをする人も増えています。この世代は、何かに衝き動かされるのでしょうか?

 私は30代もずっと仕事をしていて、結婚も出産も遅かった。高齢出産で息子を産んだ後は、体力のあるうちに育児を頑張ることが目標になり、仕事もセーブして“母親業”に専念していました。もちろんそれは、自分が好きでやっていたことです。子育てはすっごく楽しいし、それが生きがいだと胸を張って言える。責任持って子どもを育て、早い段階で自立させたいと思ってるんです。

 でも、いざ息子が自立した時に、「自分の心にぽっかり穴が開くんじゃないか?」って、最近ふと感じて。私の生きがいとなっている子育てがなくなってしまったら、将来、私には何が残るのかと不安でした。折り返し地点を過ぎた残りの人生、最期の時に空虚感を味わいたくないと思ってから、セカンドキャリアに対していろんなアンテナを張って考えるようになりましたね。

――新しいことにチャレンジする際、自分の中で葛藤はなかったですか?

 「私はこんなことするキャラクターじゃない」といった固定概念にとらわれてブレーキをかけたり、最初から無理だと思って挑戦しないことって、やっぱりあると思います。でも、世界中がコロナ禍になるなんて誰も想像できなかったように、明日の自分がどうなってるかもわからない。あとで後悔するくらいなら、今やるだけやって、ダメだったらあとで軌道修正しようとは、常に思っています。