映画『ロックダウン・ホテル 死・霊・感・染』公開インタビュー

40代から海外進出、そして「劇団四季」オタクに!  釈由美子さん「毎週月曜に“推し役者”さんをチェックしてます」意外な“大人デビュー”を直撃!

2021/06/22 15:00
木森さえ

「将来、私には何が残る?」40代で“挑戦”を決めた理由

――釈さん演じるナオミは、支配的な男性から逃げる役でした。共感できる部分はありましたか?

 対人間で「逃げたい」と思うことはないですが、自分の置かれている状況がストレスフルで、「今すぐこの場所から逃げたい!」「異国の地に行きたい!」と感じることはありましたね。この作品でナオミは、夫のDVから逃げて、異国の地で女性1人。とても不安な状況のはずですが、おなかに命が宿っている母親なので、強くて逞しいです。私が演じたナオミだけでなく、主人公も“子どもを守って戦う女性”として、印象的に描かれています。

 題材的にはホラーですが、ナオミは見てくださるお客様、特に女性の方に応援してもらえるようなキャラクターになっているのでは。撮影時は私も単身でカナダに来て、英語も通じず、いわば戦っている感覚だったので、ナオミの気持ちにシンクロしながら演じていましたね。

――海外進出という戦いに挑戦された経緯を教えてください。

 「これをきっかけに海外進出!」とか「ハリウッド女優になるぞ!」とか、恐れ多いことはまったく思っていないですが、海外の作品には興味がありました。海外のスタッフと、どんな作品作りができるのか知りたかったんです。今回の作品は撮影期間も長くなかったので、自分の中のチャレンジとして「やりたい」と家族に伝えましたね。