“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第537回】

二宮和也の妻「妊娠報道」とジャニーズカレンダー広告に見る、影響力にひれ伏すメディアの姿

2021/01/19 21:00
神林広恵(ライター)

女性週刊誌だけではない

 そして「週刊女性」の版元・主婦と生活からはジャニーズWEST。こちらは巻末グラビアに通常広告1ページ、その後ろにシングル「週刊うまくいく曜日」の宣伝グラビア・インタビュー4ページが掲載されている。かつてジャニーズキラーと呼ばれた「週女」も、2年ほど前にジャニーズと手打ちしたといわれ、今回、実に約20年ぶりにカレンダーを奪取した。

 つまり、3誌ともジャニーズ利権のおこぼれに預かっているということだ。かなりの収益を見込めるジャニーズ公認のカレンダーという“おいしいエサ”をジャニーズからありがたくいただく。軍門に降(くだ)るという意味でもある。しかも、この利権は女性週刊誌を擁する出版社だけではない。

 講談社はKing&Princeの、新潮社はSnow Manの、集英社は関西ジャニーズJr.の、マガジンハウスはHey!Say!JUMPの、ワニブックスはジャニーズJr.の、それぞれ公式カレンダーの発売を請け負っている。文藝春秋以外、日本を代表する大出版社がこぞってというあり様だが、こうしたおいしいエサの元、みんな御用マスコミになるのは自明の理でもある。決定的なスキャンダルを書けないのもしかり。忖度もするだろう。こうしてメディアはジャニーズの影響力にひれ伏してきた。それは今後も続くのか……。

 昨年末に飛び込んできた草なぎ剛の結婚だが、そのお相手である一般女性A子さんの“素顔”について「女性セブン」が紹介している。が、しかし、どう解釈していいやら。まずは「どこにでもいる普通の子」。しかし「一見、派手なメイクをしているけれど、中身は明るいことが取り柄な素朴な子」。さらに「おっとり」しているが、「連日パーティに繰り出す、いわゆるパリピ。六本木で朝まで飲むこともよくありました」。

 エピソードが二転三転し、イメージが掴めない、実像が全く見えない(苦笑)。ちなみに、現在では酒もたばこもやめているそうです。


神林広恵(ライター)

神林広恵(ライター)

伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」(噂の真相)の元デスク。著書に『噂の女』(幻冬舎)、共著に"『日本を脅かす! 原発の深い闇』『木嶋佳苗 法廷証言』(共に宝島SUGOI文庫)などがある。

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最終更新:2021/01/19 21:00
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