サイゾーウーマンコラム神林広恵「女性週刊誌ぶった斬り」山田孝之、 “プロデューサー業”進出は「日本の芸能界」を変える? 小栗旬の「俳優の労働組合」につながる構想 コラム “噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第532回】 山田孝之、 “プロデューサー業”進出は「日本の芸能界」を変える? 小栗旬の「俳優の労働組合」につながる構想 2020/12/01 21:00 神林広恵(ライター) 女性週刊誌ぶった斬り! 「女性自身」12月15日号(光文社) 下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る! 漫画家の水島新司氏が引退を表明した。御歳81歳だという。今まで現役だったことがすごい! 『ドカベン』大好き(特に里中智)だったけど、思えば読んでいたの小学校の頃だった(苦笑)。水島先生、お元気で楽しいリタイア生活を楽しんでほしい。 第532回(11/26〜12/1発売号より) 1位「山田孝之 独占インタビュー90分『7歳息子に望むのは学力よりも生存力!』」(「女性自身」12月15日号) 2位「山下智久 ウィル・スミスに(秘)進路相談――“英語失格”で肉体派俳優転身へ」(「女性自身」12月15日号) 3位「松田優作さん長女が『炎上芸人』ウーマン村本と熱愛 龍平と翔太の洗礼」(「女性セブン」12月10日号) おーー! そうきたか。俳優の山田孝之が「女性自身」のインタビューに登場、問題の“ユニオン結成”について言及したのだ。というのも山田と「自身」は因縁の関係にあった。2カ月ほど前の10月13日号で「自身」が「山田が俳優や監督のためのユニオン結成をくわだてている」と報じたが、山田本人は即座にこれを否定、自身のインスタグラムで「記事を見せてもらいました」「ファンタジー作家さんの文章はとても面白かったです」と皮肉ったからだ。 だが変人とは言われるものの、筋を通す山田のこと、おそらく「自身」に自分の本意をきちんと語りたいと申し出たのではないか。今回のインタビューで“ユニオン問題”にも触れ、その真意を語っているからだ。まず山田は俳優のための組合が必要との声もあるが、自分はプロデューサーとしてその環境を変えていきたいと考えているという。 「プロデューサーであれば、撮影現場での労働時間や睡眠時間も決めることができるし、さらに儲かったときの利益の配分のルールも作ることができます」 なるほど、組合を作るのではなく自分がプロデューサーとなって環境を変える。ある意味、現実的な発想でもある。というのも、俳優のユニオン問題は、以前から取りざたされていたものだった。たとえば5年ほど前、山田と同世代でもある小栗旬が雑誌インタビューで俳優の労働条件を改善するべく、俳優のための労働組合づくりを構想していると語っている。 しかも、小栗はその覚悟がない人が多く「ちょっと悲しい」とその心情を吐露、また日本の芸能界の力学(俳優個人より芸能事務所の力が絶大ということ)から「誰かに殺されるかもしれない」との覚悟で戦う必要があるとまで語っていた。 しかし、現在まで小栗が言うような俳優の労働組合は実現に至っていない。実力俳優たちが問題意識を持ち、旧態依然とした芸能界を変えたいと思っても、日本の芸能界を変えるのは一筋縄ではいかないのだろう。それでも俳優たちの問題意識は続いていた。そして今回の“プロデューサーという立場で俳優の労働環境を変える”という山田の構想。日本の芸能界、エンタメ界の将来のためにも、ぜひ、実現してほしい。 次のページ 山下智久に関する悪意ある記事 12次のページ 楽天 ステップ 関連記事 近藤真彦「不倫」は“なかったこと”のつもりが……高をくくった「女性自身」とワイドショーデヴィ夫人が失言・炎上を繰り返しても消えないワケ――使い続けるテレビ局の“本音”と女性週刊誌のスタンス伊藤健太郎、渡部建、徳井義実の転落に見る、予測不能な「芸能界復帰」への道郷ひろみ、中居正広による「ジャニーさん追悼企画」――元ジャニーズが象徴する「芸能界の変化」嵐の「ラストライブ」と石原さとみの“セレブ夫”、女性週刊誌がこぞって報じる内容を比較