無印良品、ニトリ、ユニクロ「快眠グッズ」をプロがジャッジ! 本当に必要な“眠りのスイッチ”を伝授
――ほかに、快眠のために必要なことはありますか?
神原 昨年あたりから見かけるようになり、ニトリでも販売されている「重い毛布」を掛けないことですね。先ほど寝返りの話をしましたが、普通に眠っていても、人間は何回か寝返りをするのが自然。これがスムーズにできるかどうかで、快眠できるかどうかが変わってきます。重い毛布を掛けると、当然、寝返りがしづらくなってしまうので、よくないです。それと、柔らかすぎて体が沈んでしまう敷き布団やマットレスもダメ。寝返りしやすいパジャマを着ていても、こうした寝具を使っていると、せっかくの機能性をムダにしてしまいます。
あとは、部屋の湿度も重要な要素。湿度が40%より下がるようだったら、加湿器を使ってほしいです。部屋全体を加湿しなくても、枕元にコンパクトな加湿器を置くとか、清潔なタオルを1枚濡らして吊るしておくだけでもOK。空気が乾きすぎると、夜中にせき込んで眠れないこともありますし、コロナ禍の今であれば、ウイルス対策にもなりますよ。
――あと気になるのは、部屋の明かりです。「真っ暗だと眠れない」という人もいますが……。
神原 少し明かりがついてないと眠れない人、いますよね。そういう場合は、間接照明を試してみてほしいです。メインの電気を消して、自分の周りだけをぼんやりとともしておくようなものがいいのですが、例えばBALMUDA(バルミューダ)が出している「BALMUDA The Lantern」は、デザインもおしゃれでおすすめ。本を読むには暗いかもしれないけど、音楽を聞いたり、ちょっとしたリラックスタイムにも使えていいんじゃないかなと思います。
――思いのほか、「快眠のためにできること」は種類が多いですね。
神原 快眠に導く方法はいろいろあるのですが、誰かが「これいいよ!」と勧めたからといって、それが全員に当てはまるわけではありません。なので、これらの提案の中から、自分にとっての「眠りのスイッチ」を探したり、心地よい空間作りをすることが大事。自分に合った方法で、快眠を目指していきましょう。
■神原サリー(かみはら・さりー)
家電+ライフスタイルプロデューサー。睡眠改善インストラクター。家電を「感動ベース」で語れる担い手として、その独自の視点が評判。新聞・雑誌、業界誌をはじめ、多数の連載記事のほか、識者としての監修記事も多数手掛ける。子育て経験なども含め生活者視点で家電をとらえ、スペックなどの数字や難しい言葉を使わずに、暮らしの中でどのように役立つかなど、ライフスタイルをトータルで提案することを心がけている。五感に響き、使っている時もそうでない時にも心躍るデザイン性にも優れた家電を「うふふ家電」と命名、提唱している。