インタビュー

無印良品、ニトリ、ユニクロ「快眠グッズ」をプロがジャッジ! 本当に必要な“眠りのスイッチ”を伝授

2020/11/07 20:00
サイゾーウーマン編集部

「寝る時に靴下をはくかはかないか」論争、ついに終止符!

Tabio公式サイトより

――この時期になると、毎年のように「靴下をはくかはかないか問題」が勃発します。寝る時に靴下をはくのは、アリですか、ナシですか?

神原 これについては、「足を締めつけるような靴下はNG、ゆるい靴下なら条件つきでOK」という感じです。まず、靴下をはいて寝る人は「足が冷えて眠れない」という理由がほとんどだと思います。しかし、足は寝ている間に絶対汗をかき、その汗で結果的に足が冷えますから、靴下をはいてもあまりいいことがないんです。ましてや、締めつけるとリラックス感を損なうので、深い眠りに落ちにくくなります。

 一方で、どうしても足元が冷えて寝つきが悪いということであれば、5本指や綿100%で通気性に優れていたり、締めつけ感がなくゆるい靴下であれば、私的にはアリだと思います。決してはいたほうがいいわけではありませんが、「はいたほうが眠れる」という人もいるので、「条件つきでOK」としました。

――そもそも、足元が冷えていると、快眠は難しいのでしょうか?

神原 「頭寒足熱」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、これは「頭のほうを冷やして、足元を温めるとよく眠れる」ということ。深い眠りに入るためには、体温をいったん下げることがすごく大事なので、最初から足元が冷えていたら、なかなか眠れません。なので、靴下をはいたり、布団乾燥機を使って足元を温めるといいと思います。


――布団乾燥機は、どのように使うと効果的なのか教えてください。

神原 布団乾燥機を足元に差し込んで、寝る前に15分ほど温めておくんです。そうすると、布団もふかふかになるし、足先だけが温まって「頭寒足熱」の状態を作りやすくなります。反対に、電気毛布のような「一晩中温かい」ものは最悪。寝ている間に汗をかきすぎて脱水症状を起こしかねないし、体温も下がらないままになってしまうので、どんなに寒くてもおすすめできないですね。

 あとは、湯たんぽはだんだんと温度が下がっていくので、直接足にくっつけなければ、悪くないアイテム。これと同じような商品でも、電気あんかは一晩中温度が下がらないのでよくないです。低温やけどの原因にもなるので、使用は避けたほうがいいでしょう。

 ちなみに、何も使わず、今夜からすぐできる方法は、寝る1時間前にお風呂に入ること。温まった体にこもった熱がちょうどよく放出されるので、ベッドに入る頃には体温が下がって、ぐっすり眠れると思いますよ。

Newton別冊 睡眠の教科書