[再掲]インタビュー

ディズニーリゾート、アルバイトへの休業補償問題……オリエンタルランドが「ブラック企業」と言われるワケ

2020/05/07 16:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman
東京ディズニーリゾート公式サイトより

 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2月末から臨時休園となっている東京ディズニーリゾート。ネット上には「コロナが終息したら、いち早く足を運びたい」「その日が来るまで、自粛を頑張る」といった声が飛び交っており、ディズニーリゾートはコロナ禍に苦しむ人々の“心の支え”になっているようだ。

 そんな多くの人々に愛されるディズニーリゾートだが、休園によって仕事がなくなった非正規雇用の従業員の中から、生活の困窮を訴える声が上がることに。運営のオリエンタルランドは、休業補償に関して「規定に基づいて補償する」としていたものの、その額は、残業時間を計算に含まない給与の「6割」とされていたそうで、「生活できない」という従業員が出てきたというのだ。

 結果的に、先月中旬、オリエンタルランドは給与の6割を1~2割程度積み増す方針に切り替えたというが、実は以前からディズニーリゾートの労働環境は「ブラック」と言われ続けている。2018年には、ディズニーランドで着ぐるみアクターをしてきた女性社員2人が、過重労働やパワハラで体調を崩し、その原因はオリエンタルランドが安全配慮義務を怠ったためだとして、訴訟を起こしたこともある。

 サイゾーウーマンでは、かつてディズニーリゾートのブラックな実態を探るべく、「労働組合なのはなユニオン」(オリエンタルランドユニオンの上部団体)の委員長・鴨桃代氏に取材を行っていた。オリエンタルランドの非正規雇用従業員から、労働問題に関する相談を受け、改善・解決を図ってきた鴨氏が悪しき問題の数々を語ってくれたインタビューを、いまあらためて掲載する。

(編集部)



(初出:2018年8月30日)

ディズニーランドで働く人の“ブラック”な実情――「パワハラ」「雇い止め」悪しき問題の数々

 子どもから大人まで、訪れる全ての人が魔法にかかると言われる「ディズニーランド」。夢の国として愛されるテーマパークだが、従業員にかけられた魔法は、“ヴィランズ”によるものだったかもしれない――。

 今年7月、ディズニーランドで着ぐるみアクターをしてきた女性社員2人が、過重労働やパワハラで体調を崩したのは、運営会社のオリエンタルランドが安全配慮義務を怠ったためだとして、損害賠償を求める訴訟を起こした。オリエンタルランドは、もともと従業員の約8割が非正規雇用で、彼らが労働環境の改善を会社に訴えることすらままならない状態が続き、一部で「ブラック企業」と呼ばれることもあった。一方、昨年4月には、そんな非正規雇用従業員が、オリエンタルランドの労働組合OFS(Orientalland Friendship Society)に加入するという動きがあり、世間の注目を集めたが、果たしてその後、何らかの改善は見られたのだろうか?

 これまでオリエンタルランドの非正規雇用従業員から、労働問題に関する相談を受け、改善・解決を図ってきた「労働組合なのはなユニオン」(オリエンタルランドユニオンの上部団体)の委員長・鴨桃代氏に“夢の国のブラックな実態”を聞いた。


東京ディズニーランド ベリー・ベリー・ミニー!