サイゾーウーマンカルチャーインタビューディズニーランドはブラック体質? カルチャー [再掲]インタビュー ディズニーリゾート、アルバイトへの休業補償問題……オリエンタルランドが「ブラック企業」と言われるワケ 2020/05/07 16:00 サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman) インタビュー あり得ない理由で「雇い止め」の恐怖も…… ――ほかにはどのような問題がありましたか? 鴨 雇用契約の更新をしない、いわゆる雇い止めです。しかも、その理由が、雇い止めには値しないような内容です。例えば、非正規雇用従業員のAさんは、直属の上司であるスーパーバイザーに、「Bさんが『Aさんに睨まれた。顔が怖い』と言っている」と、注意を受けたそうです。Aさんとしては、Bさんがその日、急遽「仮のパートリーダー」に任命されたので、「大丈夫かな?」と様子を見ていただけだったと。Aさんは、「睨んだつもりはなかったが、怖がらせたのならごめんなさい」と、スーパーバイザーに素直に謝り、翌日Bさんにも直接謝罪をしたのですが、その日の昼に再びスーパーバイザーに呼ばれて、「なぜ直接Bさんに謝ったんだ。本人が怖がっているじゃないか。謝りたいなら僕を通せ」と言われ、事実確認書まで書かされました。 そういうことが積み重なってAさんは、「業務指示に対し、横柄な態度を取っている」として、次の更新はできないと言われてしまったのです。Aさんが契約終了の確認書への署名を拒否したところ、小部屋でスーパーバイザー2人とAさんが働く店の店長という3対1の状態で、4時間にわたって詰められ、「書いても書かなくても契約終了は決まっている」と言われて、署名してしまったものの、やはり納得がいかないと、なのはなユニオンへ相談がありました。団体交渉を申し入れ、会社が調査した結果、「事実確認書は始末書ではない。更新しない理由にはならない」として、すぐに復帰できたんです。 ――にわかには信じられない雇い止め理由ですね……。 鴨 ほかにも、パワハラが原因で心の病気になり、1カ月以上休んだところ、「就業規則に反する」として雇い止めをされたという方もいました。そもそもの原因はパワハラなので、雇い止めはおかしいと訴えたところ、会社がパワハラを含めて調査を行い、その事実を認め、リハビリ復帰かつ部署も変更になり、無事、復職することができました。ほかにもいろいろな理由による雇い止めがありましたが、ほとんどが交渉で復帰できています。逆にいうと、その程度の理由で雇い止めをしているということなんです。 ――7月に、パワハラで訴えを起こした女性のニュースが話題になりました。上司から「病気なのか。それなら死んじまえ」「俺の前に汚ねえ面見せるな」、先輩から「お前みたいにやる気のない奴は、全力で潰すから」など、従業員12名に暴言を吐かれた……という。あの夢の国で、そんなパワハラが行われていたとは、と戦慄しました。 鴨 パワハラの相談は結構あります。多くは暴言ですが、「無視」や「排除」など、カタチとして見えづらく、交渉するにも立証しづらいケースも多いですね。スーパーバイザーや店長といった上司からだけでなく、同僚間でもあるようです。ただ、セクハラそのものでの相談は、今のところ一度もありません。 なお、全てのスーパーバイザーが問題だということではありません。相談に来た方から「あのスーパーバイザーはすごくいい人だ」といった話も聞くので、どの上司の下に就くかで、環境が違ってくるということはあるようです。とはいえ、賃金や労働条件など、根本的に改善すべき問題があるのは間違いありません。1日も早く改善されて、働く人にとっても“夢の国”であってほしいと願います。 (後編につづく) 前のページ1234 最終更新:2020/05/07 16:00 楽天 東京ディズニーランド ベリー・ベリー・ミニー! 従業員にとっても夢の国であってほしい 関連記事 ディズニー・ハロウィーンは“地獄のイベント”!? 元キャストが明かす“クソ客”の実態上海ディズニーランドとTDRは違いすぎる!? テーマパーク研究者が驚愕した「5つの意外な点」レゴランド低迷が示す「ディズニーランドが強い理由」! 消えたテーマパークの失敗例ディズニーランド「パワハラ」「過重労働」裁判に見る、オリエンタルランドの「4つの地雷」東京ディズニーリゾート、障害者/ケガ人装う迷惑ゲスト……元キャストたちの怒りと本音 次の記事 TOKIOの「白髪染め」事情 >